査定B- 万全さはないが、ひとまず抜けた分の穴は埋められた
 
守護神バーネットと中継ぎの一角でフル回転したロマンが退団。当然昨季二人が投げた分の計算を立てなければならず、代役としてルーキ、ペレス(左腕)の両助っ人を補強。先発候補として獲得したデービーズも含めた3投手にオンドルセクを加えた投手4人体制、かつ常時投手に外国人枠3を割く構想で新シーズンに挑む。

ドラ1の原は先発で育てるとすれば、それ以外に目立った補強もないため、秋吉、オンドルセクら既存の戦力が抱える疲労度も懸念される中継ぎ陣が昨季の水準を維持できるかは新助っ人たちの活躍が左右することとなり、未知数さは否めない。どうしても現段階での査定はやや抑えめになってしまうが、シーズンの成績で見返すことができるか。

また、投手に3枠を割く都合上、野手の外国人選手は開幕時点でバレンティンのみ。指揮官は全試合出場をノルマに掲げているが、怪我の多い近年だけに現実性としてはどうか。
支配下枠の都合上、デニング、ミレッジとの契約を満了させたとの報道もあったが、その割には他球団を構想外となった坂口、鵜久森の獲得で枠を埋めているのだから、それだけ今季は野手に2つ以上の外国人枠を割きたくない事情があるのだろう。坂口、鵜久森の獲得がある意味でデニング、ミレッジの穴を埋めていると考えることもできる。


今後の補強予測
上記した「事情」には、さまざまな要因を込めているが、そのうちの一つがミレッジ、デニングとも、日本人の現有戦力において比較的替えが効く選手の多い外野手であるということ。 
一方、替えの効かないポジションが畠山の一塁と川端の三塁。限られた枠の中で出来れば野手の新助っ人を獲りたくはないが、怪我の少なくない彼らが長期離脱の憂き目に遭った場合は例外。出来るだけ迅速な対応が出来るよう準備をしておきたいという意図があるのではないか。

現時点での支配下人数は66人。故障上がりの由規や平井を昇格させるプランもありそうだが、あくまで流動的。シーズン中の状況に照らし、この4枠をいかに活用するかもチームの浮沈を左右する鍵を握りそうだ。