初戦の予想結果は最後2試合を落とすという相変わらず締まりのない結果になりました。2回戦も早々に落としていますが、なんとか残りは-1くらいに留めたい。

御所実×平城
まず初戦の平城を観てビックリしたのが先発のマウンドに立ったのが公式戦初登板初先発の3年生左腕橋本くんだったこと。サイドハンド気味でスピードはあまりないながらも淡々と打たせて取るタイプで、9回に捕まったとはいえ、試合を作るという意味では十分すぎる内容。
背番号もずっとエースを張ってきた鷲尾くんを差し置いて「1」を貰っているわけですから、 確かなことは言えないですが、2回戦までの間隔が短いから鷲尾くんを敢えて多く投げさせなかったなどということではなく、あくまで彼をスタートで使い、鷲尾くんがリリーフ役に回るというのが今夏の平城が採る投手起用の形だということなのだろうとは予測しています。
確かに驚きはしましたが、鷲尾くんがある程度イニングを絞って思い切り腕を振れるための2番手育成というのは秋・春を見ていて、平城というチームにとっての大きな課題になっていましたから、その意味でシード校御所実との一戦は恰好の試金石。突破できるようならかなり面白いことになっていくかもしれません。
まあ、ここまで書いて、明日鷲尾くん先発だったら申し訳ないのヒトコトなんですけどね(苦笑)

御所実としては、当然鷲尾くんを早く引っ張りだすために橋本くんをどう攻略していくか。後はどこに書いたのか忘れましたが藤田くんと山本くんの継投機について触れていたと思うので(イニング途中よりは回の頭でスパッと変えちゃったほうが・・・みたいなことです)、そこにも注目していきたい。


大和広陵×添上
ブロック別展望にも書いたとおり、強打の広陵と好投手上田輝を中心とした堅守の添上ということで、持ち味が対照的な分、見どころとしては凝縮されてるのかなと思うし、広陵が早くから上田くんを攻略できれば悲願の今季初勝利に前進、一方打ちあぐねて後半勝負の様相なら守りと試合運びの差で添上有利となっていくのかなと。
ライブの中継を観れないので、具体的なポイントがどこにあったのかという点を事後的に検証することは難しいですが、D9などを通じて分かるようなら是非書いてみたいなとは考えています。


予想は平城、大和広陵。今年も生観戦の機会がないまま、相手関係だけの総合評価で法国、添上を切ってしまったが、2度あることは・・・になってしまうのだろうか。 

5日目
奈良朱雀×大淀
5日目は3試合ともが似た構図なのですが、この試合で言えば大淀のエース中本くんが朱雀の強打線をいかに封じるかに尽きます。相手投手陣には一定の隙がありますから、3~4点勝負までで終盤に入り、何かを起こすだけの土台を築いておきたい。

関西中央×二階堂
初戦をテレビ観戦して、改めて創部史上最重量級の破壊力を再認識した関中打線。そこを相手に二階堂としては浦投手の頑張りを望むしかない。
 
橿原学院×高取国際
高取国際はまさに初戦の試合運びをシード校相手にもやり切れるか。先制を許しても最小失点で留め、粘り強く食い下がり、3点勝負に持ち込めば付け入る隙は出てくるでしょう。
橿学は春大以後主力選手のコンディションが十分に整わなかったところがあるようで、多少気にはなっているというのが本音ですが、勝ち方を知っている選手が多いですし、まあ勝っていくごとに良くなっていけば・・・と期待したい。

予想は今日やらかしたので、無難に朱雀、関中、橿学で。 


6日目
郡山×奈良
郡山も秋はよく強打を発揮し、下位まで長打のある打者が並んでいた打線なのですが、やはり最大の注目はエースの青井くんが切れ目のない強力奈良打線を相手にきちっとゲームメイクして、接戦に持ち込めるかどうか。
その上で終盤を迎えれば、郡山打線が奈良の継投機などにも付け入って、一挙のビッグイニングを迎える可能性も強まって来るのかなと。 
奈良については、今年も春→夏で大きく打順を入れ替えてきましたよね。春に1・2番で機能していた市川くん、安田くんを6~8番に配し、下位を打っていた大坂くん、池田くんが1~2番。3番森田と4番大橋を入れ替え、5番には春8番の林を上げてきた。これがまた次戦では変わっている可能性が少なくないのが面白さですが、志向・追求するのは、とにかく「切れ目のなさ」というところなんだろうし、確かにこの新打順、掛け値なくどこからでもチャンスが作れ、どこからでも点が取れる布陣だなあと感嘆させられます。


大宇陀・吉野×十津川
今季の戦績からすれば大宇陀・吉野の方がやや地力は上だろうと思うので、十津川の平瀬くんがどれだけ粘れるかという展開になりそう。接戦で終盤を迎えれば、一波乱も二波乱もある劇的な幕切れに成るかも。

香芝×王寺工
両校戦力的には同等クラス、特徴も比較的よく似たチーム同士(ついでに学校の所在する自治体も隣)なので、先発投手の出来がダイレクトに結果を左右しそう(王工は春に殆ど投げなかった池内くんが普通に投げられる状態だという前提は必要になりますが)。
両校とも無難に立ち上がっていくなら、ロースコア(1~3点くらい)接戦のまま推移していくことになるでしょう。

予想は難しいですが、奈良、大宇陀・吉野、香芝が無難かなあ。


7日目
天理×智弁学園
両校の先発、智辯は村上だろうと思いますが、天理は大一番での登板が多い森浦か、エース齋藤か。いずれにせよ、智辯としては出鼻を挫き、先に試合を動かしてペースを掴みたい。
天理はきちっと守って、そのリズムを攻撃につなげ、打撃では球足の強いゴロを意識し、しっかりと相手守備陣の足下を崩していくという点で今チームの智辯を上回っており、横綱らしくそうした野球に徹することが出来れば、じわじわと地力の差が現れるようなスコアになっていくでしょう。逆にいきなり3~5点くらいビハインドを貰ってしまうと、攻守とも雑さが生まれ、立て直せないまま・・・という劣勢を強いられかねない。

五條×登美ケ丘
まさに香芝×王工戦を観ていますが、この試合のように投手陣の出来次第で展開が変わっていくでしょうね。
攻守とも戦力的にはほぼ互角ですし、終盤勝負になるとすれば、継投機とか要所での守備位置や采配などがターニングポイントになるのでしょうね。

奈良情報商×磯城野
基本的には磯城野の強打vs増谷・大西ら奈情投手陣の踏ん張りという今大会の1~2回戦に多いタイプのカードですが、実際はそう書いている試合の多くで「守りたい」側が首尾よく先取点をあげているんですよね。
惜しむらくはその後にすぐさま点を取り返されてしまっている点で、明日の奈情も仮に先制出来たとすれば、その後の守りをリズム良く終われるかに注目したい。

橿原×帝塚山
この試合も打てる選手が揃う橿原に対し、帝塚山投手陣の頑張りに期待したいのですが、秋・春となかなか結果を出せていないですし、それよりは昨夏下馬評覆して一条と互角の攻防を見せたよう、打線の援護で投手陣を楽にさせてやるというゲームプランを持った方が良いのかなと。
地元の橿原は当然スタンドを味方につけることも出来ますが、帝塚山応援団も轟音ぶりでは負けていない。お互いの火花が最後まで飛び散り合うような試合に成ることを期待しています。

 予想は何か予感がするので大一番の勝者は智弁、さらに登美ケ丘、磯城野、橿原と予想


高田商×生駒
生駒としては前の試合と全く同じ。好投手石橋相手に多くの得点は望みづらく(立ち上がりにやや難があるので、堀川くんよりは可能性がありそうですが)、松元くんを中心にロースコアの展開に持ち込むこと。
相手投手に優れた分析力を下地に、好球必打の徹底、積極的に足を絡めるかと思いきや、有効と見るや執拗なバント攻撃に出るなど試合序盤のコウセイ(攻勢&構成)力がきわめて高い高商ですから、技巧派・頭脳派の生駒バッテリーとの間での駆け引きは楽しみですし、早朝の目の冴えない時間帯でもしっかり初回の攻防を注視して置かなければこの試合における大きな見どころを見落としてしまうことになるかもしれませんね。


奈良大付×西の京
西の京のエース左腕村上くんから奈良大打線がどれだけリズム良く得点をあげられるか。もちろん、坂口くん(もしくは中山くん)の出来がどれくらいかというのはしっかり確認しておきたいですが、そうそう点を取られることもないでしょう。それよりはやはり優勝に向けて最大の課題となる打線の仕上がり具合。秋→センバツ→春と大会ごとに様変わりしていったスタメンの顔ぶれがどういったものになっているのかも含め、注目して観ていければなと。

山辺×一条
山辺の大石・植田両左腕が一条の爆発力をいかに食い止めるか、その一点です。劣勢は必至ですが、果敢に向かっていくしかないでしょう。相手も思わぬところから守備を綻ばせてバタつくようなところがありますから、どこかでそういうイニングを作れれば・・・

畝傍×法隆寺国際
開幕から1週間あまり、お待ちかねの初登場となる畝傍。この試合に勝ったとすれば、その後は一転過密日程が待ち構えますが、難しいコンディション下での初戦、まして相手が巧者の法隆寺国際ですから、一筋縄では行かないと見て、きっちりエース坂本くんを立ててくるでしょう。
この人が投げれば、試合が崩れることはない。とすれば、後は前監督時代、爆発力を発揮する反面、ときに沈黙してしまうことのあった打線が法国投手陣をどう捕らえるか。その点、若井監督は百合さんと比べれば、オーソドックスな采配を採るタイプですが、選手の能力を的確に引き出せる監督さん。前監督時代に養った選手個々の高い走塁意識がベースにありますから、相手に足を意識させつつ、多彩な攻撃パターンで崩していくような次元の高い攻めがいっそう深化の度合いを深めていることに期待をかけたいですね。


予想は高田商、奈良大付、一条、畝傍。