センバツに先駆けてひっそりと決定している春季奈良大会組み合わせ。まだまだ開幕までは時間があるので、現段階で深入りはしませんが、管理人の観戦予定も合わせ、ざっとアウトラインだけ触れていこうかなと思います。


Aブロック
センバツ出場の天理は2回戦からの登場。相手となる高取国際は昨秋も智弁との初戦でしたから、災難というかある意味代えがたい経験をしているというべきか、ともかく秋同様、曽我部、光山、皆巳らの投手陣がどれだけ粘れるかが見どころとなりそうです。
ちなみに、この日(4月19日)は第1試合で秋に天理相手に好投を見せた新2年の速球派右腕中内くん擁する五條も登場。初戦に勝っていれば、第3試合にも川内、森田魁、久保ら野手に下級生時から経験豊富な実力者が揃う一条が出てくるということで、一条が勝った場合限定で第1の観戦予定日にしようかなと目論んでいます。

この他では、1年時に4番一塁で甲子園を経験した横山くんが最高学年となる桜井、投手陣を中心に昨夏8強のメンバーが残る登美ケ丘、好投手上田の添上あたりがダークホースになりうる存在でしょう。

Bブロック
甲子園経験者の廣岡、山中、大西らを擁する打線は天理に匹敵。村上-岡澤のバッテリーや強打の大橋ら秋に活躍した1年生も一冬越えていっそう地力を高めたであろう智弁学園の有利は動かないものの、経験豊富な左腕青井-筒井のバッテリーとここぞで火を吹いた強打で秋8強の郡山、新2年生右腕石橋の好投で秋に智弁と接戦を演じた高田商の古豪2校も復活の兆しを見せ、虎視眈々と秋のリベンジを狙っている。

このように8強で対戦する高田商×郡山の勝者と智弁がシードを目指して争う構図が有力ながら、この他にも口開、谷口ら旧チームから主軸として活躍する打者が残る強打の磯城野、小柄な新2年生右腕松元の好投で秋に格上と見られた畝傍を下した生駒、技巧派左腕堀川を1番出村、3番奥野ら振り鋭くセンター返しに徹する打線が援護し、秋4強入りの奈良北、庄野、南ら旧チームから主力を担う選手を中心にやはり打線が魅力、大物食いの評判も定着しつつある奈良朱雀、一冬越えての好投手育成には県内屈指の定評を誇る関西中央、秋に天理を相手に「あわや」の粘投を見せた新2年生右腕増田の奈良など注目校の数は多く、比較的有力校が割れた印象の中でも、最激戦区となった感が濃い。


Cブロック
センバツ帰りの奈良大付、基本的には2番手投手の中山くんや欅谷くんに経験を積ませる機会となるはずなのですが、その初戦が昨夏0-1で破れている畝傍との再戦になる可能性が高そうなのが興味深いところ。昨夏投げ合いを演じた坂本くんが健在ですから、坂口くんは性格的に「俺が投げる」と言いそうですよね。もちろん、その結果次第とも言えるセンバツさえ始まっていない現時点ではさすがにこれ以上の憶測を書き用もないですしが、何にせよ実現すれば2回戦屈指の好カードとなるでしょう。
ただ、畝傍に関しては、坂本以外にも技巧派左腕の四方、昨夏の4強天理戦で公式戦初登板の大抜擢を受け、1年生離れしたマウンド度胸を示した右腕吉永らいい投手がいますから、春時点で誰が「1」を背負っているか。必ずしも坂本くんだとは言い切れない層の厚さがありますよね。例年通り、打線や采配面の底上げも順調に進められいるはずで、2年連続でのシード獲得を目指します。

この他、右下手森嶌、速球派右腕和田らの投手陣に旧チームから主力を張る関岡、杉山、星里、平田ら強打者が健在の香芝、昨秋ブレイクした大型右腕山本の活躍で2季連続8強入り中の古豪御所実、前述の一条もシード獲得の可能性を秘める実力校。昨春、昨夏4強の大和広陵は秋に不調だったサイド右腕山田の復調が鍵となりそう。

Dブロック
初戦でダービーが組まれた橿原学院と橿原。そして、その勝者を2回戦で迎え撃つ平城の3校を中心としたシード争いになりそう。橿原学院は昨秋怪我で欠場した攻守の要、捕手の櫻井響くんの復活が成っているかどうか。
バッテリーを中心としたセンターラインの安定が鍵となります。昨秋8強の橿原も強打は県内でも有数の域にあり、秋は多くの投手が登板するも失点が目立ったディフェンス面次第。2年前の岡野くんほどとは言わずも、軸になる投手が出てくるか。
その点、平城は1年時からマウンドを守ってきた県内屈指の好投手鷲尾くんの存在が心強い。ただ、ここ数季好投しながら終盤にビッグイニングを作られるケースも多く、昨春天理を相手に好投を見せた左腕小林ら両輪となる投手の台頭があればより私学強豪勢にとって怖さが増すチームとなれそうかなと。

この3校を8強で迎え撃つことになりそうなのが秋16強の王寺工。このチームも本来豊田くんという良い真っ直ぐを持ったピッチャーがいるのですが、秋は不調なのか怪我なのか、外野に専念していましたから、彼が投手として復帰し、秋のエース池内くんとの2枚看板が出来れば、中尾、恒次、中越らの打線も強力なだけに、旋風を起こす存在となりうるかもしれません。