IN
竹下真吾 投手 ヤマハ ドラフト1位
風張蓮   投手 東農大北海道オホーツク ドラフト2位
山川晃司 捕手 福岡工大城東高
寺田哲也 投手 四国IL香川
中元勇作 投手 伯和ビクトリーズ 
土肥寛昌 投手 Honda鈴鹿
原泉    外野手 第一工業大

成瀬善久 投手 千葉ロッテマリーンズ
ローガン・オンドルセク 投手 シンシナティ・レッズ(MLB)
井野卓 捕手 読売ジャイアンツ
大引啓次 内野手 北海道日本ハムファイターズ
奥村展征 内野手 読売ジャイアンツ


OUT
クリス・ナーブソン 投手 マイアミ・マーリンズ(マイナー契約)
クリス・カーペンター 投手
真田裕貴 投手 BCリーグ福島
阿部健太 投手 引退
押本健彦 投手 引退
山本斉   投手 引退
相川亮二 捕手 読売ジャイアンツ
新田玄気 捕手 引退
岩村明憲 内野手 BCリーグ福島
又野知弥 内野手 
野口祥順 内野手 引退
佐藤貴規 外野手 BCリーグ福島




 主な退団選手
ナーブソン 代替戦力 成瀬善久
徐々に日本の水に慣れた左腕もシーズン最終盤に再度乱れた。FA成瀬の獲得もあり、契約延長とはならず。
カーペンター 代替戦力 オンドルセク
制球難でチームも相手打者も泣かせた豪腕。勝ちパターンとしての期待には程遠く1年で退団もやむなし。
相川亮二 代替戦力 井野卓
貴重なベテランの流出は痛いが、中村の成長あってこその退団とも言えるだろう。


<ドラフト評価とその他補強に向けての展望>
09年菊池、11年高橋周平、12年は藤浪と競合クラスの高卒選手を迷わず指名している経緯も踏まえれば安樂の指名も想定できたところではありますし、姿勢自体評価できるとは思うのですが、チーム状況がチーム状況ということもあり、外れの竹下、2位の風張と即戦力投手を2枚続けられた結果も短期的には悪くはない結果だったのではないでしょうか。
加えて、4位寺田、5位中元、6位土肥と予定より1人多い5人の大社投手を確保し、最大のウィークポイントを補うことには成功したドラフトとなりました。まあ、この球団の場合、もっと根本的なトレーニングやコンディショニングのマネジメント面に問題があると言われ続けていて、投手の頭数だけを増やしても・・・という意見が出るのも理解は出来るのですが、だからと言って層の薄い現状でシーズンを戦うにおいて、対症療法的に新しい即戦力世代の投手を獲らないわけにも行かない。
そういう事情もあり、せめてトップでは世代に関わらず器の大きい目玉クラスを獲りにいくのでしょうけど、由規以降はくじ運に見放され続けているなど、どうにもここ数年はサイクルが上手く回って行かない苦境に陥っています。

ただ、今オフに関しては、近年寂しかった「その他」部分の補強で、前広島のバリントン、ミコライオ、ロッテをFAになった成瀬、日本ハムをFAになった大引ら例年に無く 有力選手の名前が獲得候補として紙面を賑やかしている印象で、1人でも2人でも獲得できれば、チームを活性化させる起爆剤になりうるでしょう。
個別の成果は、また後日に譲っての検証としていきますが、 編成部も新監督に大型補強を約束してのストーブリーグ。屈辱の2年連続最下位から再起を期す来季へ向け、積極的に動く姿勢が何かを変えるキッカケになってほしいですし、そういう成果が継続されていくことで、ドラフトでの指名もより大局を見据えたものにシフトチェンジさせていくことが可能となっていくことでしょう。


<その他補強評価>
上記通り、FAで成瀬大引の獲得に成功し、外国人では4年続けてメジャーで40試合以上の登板を続けているオンドルセクを手中に。近年にない大型補強で「エース候補」、「守備力のある遊撃手」「クローザー候補」というチームのウィークポイントを確実に補った合格点のストーブリーグに。
また、相川の抜けた穴には巨人を自由契約となっていたベテラン井野を獲得し、当面のリザーブ要員としつつ、ドラフトで高卒の山川を獲得し、じっくり育てる体制を整えるという二段構えで対応する形を取った。

こういう計画的かつ順調なストーブリーグの流れに加え、成瀬、大引の補償でロッテ、日ハムから金銭のみを求められたことにより選手の流出がなかったことも、話題をさらった相川の人的補償で高卒2年目の奥村を獲得するという動向に繋がったものと推測する。
もちろん、人的補償を獲られなかった分、ロッテ、日ハムに支払った金額も大きく、それが全体的に年俸が高い巨人の中堅~ベテランクラス獲得を渋る要因になった可能性も否定出来ないところではあるが、基本的にはやることをやれた自負のあったストーブリーグだからこそ、それ以上に目先の補強ポイントにせっつくよりも将来を見据えたいというバランス感覚が働いたということだと思う。
なんとなく若手の内野手が多いイメージではあるものの、より実質的に見ていくと左打ちの内野手は川端よりも下の年齢に皆無で、久しく補強ポイントとなりながら停滞していた箇所。まして守備力に特長があり、レギュラー候補としてはもちろん、ユーティリティとしての将来像も描ける奥村のようなタイプは貴重なだけに、それを1年目にファームで十二分な出場機会を与えられ、より成熟した状態で迎え入れられるとあればまさに渡りに船と言った状況だったのではないか。
ヤクルトサイドとしても、はじめから「奥村ありき」というような捉え方ではなかったとは思うが、結果的に「これしかない」と思わせるくらいベストな判断をしたように感じた。例年にない大型補強、その対象も散漫になることなく、ピンポイントに絞り込み、迅速に進めることができたからこそ、すべての手はずが思い通りに運んだという意味で、この奥村獲得劇はその集大成のような一幕であったと評することが出来そうだ。

2月以降の補強展望
今季ここまでチームに在籍している5人の外国人のうち、バレンティン、バーネット、ロマン、ミレッジは怪我が多く通年での貢献を期待しづらいため、今オフの補強を「満点」とするには、できれば報道にも挙がったバリントンのような先発候補をもう1枚加えておきたいところだった。おそらく球団としても継続的なリストアップ作業を進めているだろうから、シーズン中の状況に応じて「第6の助っ人」が陣容に加わることとなるだろう。


主要選手別分析
成瀬善久
<望外>複数のタイトル争いに絡む大活躍でエースの座に君臨。
<ノルマ>1にも2にも怪我なく通年でローテを維持することがノルマ。
<失望>被本塁打数の多さは神宮を本拠とする点でやはり心配。

オンドルセク
<望外>そうそうたる過去の守護神たちと肩を並べる絶対的な成績で上位躍進に貢献。
<ノルマ>多少の浮き沈みがあっても、やはり怪我をすることなく通年で勝ちパターンを守れるかどうか。
<失望>短期のハイパフォーマンスのち怪我で長期離脱のパターンを見飽きたファンに同じ思いはさせたくない。

竹下真吾 
<望外>ヤマハの先輩石山のルーキーイヤーと同じく勝ちパターンに定着し、新人王の有力馬に。
<ノルマ&失望>社会人出のドラ1だけに即戦力を求められるのは当然。1年目時点ではそれが出来たか出来なかったか。

大引啓次
<ノルマ>ここも、やはり期待の中心は守備の要として通年で戦力となれるかどうか。打つ方では小技や出塁といった仕事を地道にこなし、強打線の潤滑油に。好調時には2番も十分に務まるはず。


<ブレイク期待の若手投手>
杉浦稔大
昨季は右肘負傷で即戦力とはなれなかったが、復帰した終盤に2勝。新人王資格の残る今季の大ブレイクが期待される2年目の右腕だ。
<復活期待の豪腕>
由規
言わずと知れた甲子園最速男が怪我を乗り越え、4年ぶりの一軍登板へ着々。他球団のファンながらにこの人の復活にかける願いは強い。
<ブレイク期待の若手野手>
西浦直亨
開幕戦初打席初本塁打の鮮烈デビューも、その後はプロの壁に苦しんだ。しかし、もともと大卒選手は2年目以降の1軍起用が常道のチーム。大学の大先輩でもある大引の加入を見本と刺激に一軍定着を目論む。
<復活期待の助っ人>
ミレッジ
3年契約最終年を迎えるが、昨季痛めた右肩の影響からキャンプは別メニュー調整が続く。もはや定位置は約束されず、外国人枠や飯原ら他の外野陣との競争を勝ち抜くしかない。1年目の輝きを取り戻せるか。