まあ、順位予想結果の記事は憂鬱なところもありますが、予想だけ出しての放り投げ、もしくはデータを示さない「俺の予想は当たってる」アピールほど無責任かつ傲慢なものもないので、とにかく、今後も含め、ここで「予想」として記事にしたものの結果は良かろうと悪かろうときっちり「結果」の記事として公表します。

管理人の予想順位 ()内は実際の順位 赤は的中 青は前後賞 緑はACL圏内的中 太字は誤差5以上の大外れとしています。

F東京(8)
2浦和(6)
C大阪(4)
4広島(1)
鹿島
6柏(10)
7名古屋(11)
川﨑(3)
清水
10仙台(13)
11磐田(17)
12鳥栖
13大宮
14甲府
15新潟(7)
16横浜M(2)
17湘南
18大分

・・・ということで、的中4つ、前後賞4つという的中数自体はまずまずと言っていいとは思うのですが、トップ3をすべて外し、マリノスを降格圏に置いたことが何よりも痛恨で、全部を台無しにしていると評されても過言ではない糞予想でしたし、そのほか大ハズレ予想が5つもあったのは大きな課題で、とにかくばらつきの大きい結果になってしまいました。
以下、クラブごとに今季の感想を。

・・・と言いたいところですが、いっぺんに更新する余裕が無いので、次回以降少しずつ上げていくことにします。一々更新ごとに最新のところに上げるようなこともしないので、気づいたら文量が増えている感じになっているかなと。




1位 広島
ミシャ時代によく、寿人さんだったか「良いサッカーはするけどじゃいけない」と再三繰り返していた覚えがありますが、それで言うなら、今の広島は本当の意味で「強いチーム」になったんだろうなと。決して選手層が厚くない中で年齢的にも技術的にも成熟した中堅~ベテラン勢がほぼ怪我なくフル稼働できたのもやはり大きかったですね。
ただ、その裏返しとしてACLは未勝利の敗退。メンバー的にも落とした感は否めませんでしたから、来季はそこで経験を積んだ選手たちの成長にも期待して、リーグ、ACLともに更に高いレベルの結果を残してもらいたい。リーグでは史上2クラブ目の3連覇なるか、もちろん容易なことではありませんし、例年通り、主力選手の動向に注視した上でピンポイントに進める補強の精度も重要になってきます。

2位 横浜FM
まあ、降格に関しては、「狙いに行った」結果なので、地力的にそこまで低いと思っていたわけではないですが、それでも二桁前後が上限だったので、想像を大きく超える活躍ぶりでした。
とにかく、ここもベテラン勢が垂れずにほぼ皆勤状態で、選手層に関する不安を問題としなかった点が大きく、中村ももちろんですが、富澤も含めた守備陣の通年での安定感も見事でした。樋口さんは、采配等にさほど秀でた印象はないですが、いわゆる「モチベーター」としての能力がきわめて高い監督さんなんだろうなあ。
最終盤、まさかの逆転V逸については、疲労に加え、「追われる側」の重圧も含めてさすがに体の重さは否めなかった気はしましたし、また後半戦順位ではトップ3級、得点王を争うストライカーとともに乗りに乗っていた新潟‐川崎が相手だったことからも、結果自体に意外さはありませんでした。
来季はマルキーニョスという得点源が抜けるだけに、どういう補強ができるか。昨季は4位フィニッシュも、天皇杯結果により逃したACLも手中に収めましたから、当然それも踏まえた選手層の拡充は必須となります。

3位 川崎
嘉人様ホンマにごめんなさいという感じです(苦笑)嘉人を点を取らせることに集中させた風間監督の戦術は見事でしたし、神戸でも南アフリカのときもそうですが、暫くそういう役割ではない場所をやり続けてウズウズしていることは容易に想像出来ましたから、今季、まさに水を得た魚で、まるで何年も川崎でプレーしているかのような躍動ぶりでした。もちろん、レナト、中村、田中らアシストする側の資質によるものも大きいですが、引っ括めて中盤以降はチームとしての方向性が明確な結果に結びついた快進撃で序盤の遅れを挽回、よもやACL圏内まで届くとは思いませんでしたが、今や風間監督の資質に疑いを向ける者はほとんど居ないでしょう。
過渡期にあった戦力的な部分も不安はなくなり、来年はいよいよリーグ王者も見据えた一年になります。ただ、その前に8強まで残っている天皇杯があります。今の勢いを持ってすれば、悲願の初タイトルも十分視界内にありますから、まずはそこへ向けて全力を尽くすことになりますね。 

4位 C大阪
柿谷は得点王予想したわけで、願望でも何でもなく20点前後は決めると見ていましたが、いざその通りになると、まあこれだけ騒がれますよね(笑)チーム全体としても、山口、扇原、南野、山下と次大会以降のW杯も見据えられるタレントが順調に育ち、攻守に収穫の大きいシーズンでした。
もう一歩届かなかったのは、やはりストライカーの新外国候補の獲得に失敗し続けている点、セットプレーへの対応の脆さなど、近年課題となり続けているセクションを改善しきれなかったことが大きいか。優勝の可能性が消えた33節の鹿島戦は、後者を象徴するような悔しい負け方になってしまった。上位との連戦を前に降格圏にいるクラブとの対戦が3つ続いたところや32節の広島戦、最終節の浦和戦など大事な試合を勝ち切ることのできるメンタリティーを蓄積しつつあるだけに、来季はタイミングとして、いよいよ大きなことをやってのけねばならない。レヴィーの交代に関しては、ある程度やむを得ないことだと思うし(少なくないサポが予想している通りの展開ならば余計に・・・となりますが)、後任が有力視されるポポヴィッチは、タイプとしては現状の良さを損なうことなくまとめ上げられる手腕を持っています。後はオフの補強次第となるわけですがある程度入ってくるにせよ、シンプリシオ以外の主力選手が流出する展開はなんとかして避けたいところで・・・

5位 鹿島
まあ、過渡期のシーズンだけど、原点回帰の指揮官復帰でもあり、最低限の回復はなされるだろう・・・という予想が大体そんな通りになりました。相変わらずベテラン勢の力は大きい中でも(柴崎あたりはもう1つでしたが)、大迫は言うに及ばず、遠藤も不動の主力になり、あまり聞き慣れなかった若手の名前も出始めました。依然質の良い新卒選手の加入も多いですし、来季はさらに世代交代が進んでいくことになるのではないでしょうか。
セレッソファンとしては、もうここ3年くらいリーグで負け続けてるので、顔を見るのも嫌な相手。とにかく、早く1つ勝ちたいです。

6位 浦和
ずっと優勝争いに絡んでたのに、最後の最後で6位まで落ちたわけですから、ショックは大きいでしょうね。。今季2試合戦った感想としても、なんとなくミシャ時代の広島戦で再三演じた打ち合いを懐かしく思い出すような仕様で、タイプ的にはやりやすい相手になってくれました。
ただ、さすがに守備面の不安を重く見て、西川(決定的報道)、青木と早々に手を打ってきていますから、足下が上手く総合力でも国内筆頭の西川が守護神に、阿部が3センターの真ん中に固定されて、青木が中盤の要に就くとなると、だいぶミシャサッカーをやる上でのバージョンアップは進んでいくなと。さらに2~3大きめの名前が出てくるでしょうから、なんだかんだで来季も常時優勝争いの中心に座る存在になってくるでしょう。トップに今年の大久保や佐藤寿みたいなチームのメンタリティを劇的に転換できる決定力を持ったタレントが来れば余計に怖さは増すだけに、その点も注目したいところ。

7位 新潟
セレッソが開幕戦を戦った相手でしたが、感想としては、とにかく「勝ったことだけが収穫」というくらいに(もちろん、あの試合を勝てたからこそ今季の順位があると言っても過言ではないくらい大きな勝ちではあったのですが)圧倒されたゲームでした。新潟にここまで支配されるゲームというのも記憶に無いくらいで、レオ・シルバ、成岡、田中達といった新戦力のフィットも上々という印象でした。
それでも、なかなか開幕から勝てずに居たのですが、ナビスコでうちに勝って漸く落ち着いたか、そこからは順調に星を伸ばし、チームへの順応性は高いながら、最後のところで決定機を外し続けていたブルロペから川又にセンターフォワードの人選が変わって以降は、この今季もっとも成長した点取り屋の存在もガンガン利いて、逆に決定力の高さで接戦を活かしきる「たくましさ」が際立ち始めた。
後半戦順位だけで見ればリーグ首位。開幕時に主力を担った選手の多くが最終盤まで垂れずにスタメンを張り、継続性も高めながら演じた「負ける気がしない」快進撃。川又以外にも、鹿島から加入した岡本が高い潜在能力を生かして得点源となりましたし、若い鈴木も「勝てば優勝」のマリノスを敵地で討ち果たす決定的な得点を決め、来季の大ブレイクへ先鞭をつける活躍を見せています。
毎年恒例となっていて、すでにGK東口のG大阪が発表済みとなっている主力選手の流出が不安要素ではありつつも、絶対的エースの去就に不安はなく、全般にも例年ほどの引き抜き話は聞こえてこないだけに、柳下体制の成熟度がより高まる来季は、初のACL圏内進出も現実的な目標となりそう。

8位 F東京
「美しいサッカー」が出来ていないときのほうが勝てたりするのは皮肉なところですが(汗)いい選手はいるのにどうにも勝ち切れないもどかしさのままに過ぎていったシーズンでした。中位で耐え忍び、ぐっと差を詰めた上位の背中が見えた時期もあったのですが、そこでも勝ち切れず、結局ずっと同じような場所に収まり続けた1年。せめて、今季で引退する功労者ルーカスへのハナムケという意味でも、4強まで残った(12月23日時点)天皇杯で
タイトルを獲って、2年ぶりのACL進出を果たしたい。
戦力的に目立った穴はなく選手層も充実していますから、新体制の云々はありますが、来季初のリーグ戴冠を果たす可能性も十分にあるでしょう。本来こんな位置で留まってちゃいけない力のあるクラブですから。

9位 清水
4節くらいまでは洒落にならない状態でしたが、そこは指揮官を信じたフロントの方が正しかった。守備を立て直した上で、夏市場では大前、ラドンチッチら補強にも精を出して、最低限の位置でにのフィニッシュにこぎ着けました。ただ、クラブの「格」的にギリギリ一桁では到底満足してもらえないのも確か。来季こそは最低トップ5以上への回復、もしくはタイトルの獲得を。指揮官が求められるハードルも流石に一段高いものとなっていくでしょう。

10位 柏
「ACL型になりそう」という予想が当たり、4強進出。一方、長期の掛け持ちを強いられたリーグでは外国籍選手が例年ほど猛威を奮わなかったこともあって一桁入りを逃す結果に。
ただ、ナビスコを獲って、連続年タイトル保持を継続させたのは流石でしたし、小さくない成果になったはず。来季に向けては、今季3バックの対戦相手やACL向けに幾度か試した3バックをどれだけ成熟させられるか。ワグネルやクレオが抜けることもあり、工藤と田中という決定力のあるタレントが同時出場できるメリット(相手には怖さ)は大きく、オプション以上の質に仕上がっていくかどうか。

11位 名古屋
ピクシー体制、その限界・潮時となったシーズンでした。功労者のベテランを多く放出し、新卒選手を大量獲得したオフの動向を経て、来季からは西野新体制となります。

12位 鳥栖
健在の豊田をはじめ攻撃陣のパフォーマンスは昨季以上のものがありながら、けが人や流出選手の穴によって堅牢を誇った守備陣が崩壊、序盤は降格圏を彷徨う苦労を味わいましたが、夏市場で補強したGK林、CB菊地の加入が大きく、後半は一変。終盤には優勝争いを演じるクラブを相手に堂々土をつける試合も複数演じ、12位フィニッシュとはいえ、悪くはないシーズンだったのではないでしょうか。ベスト4入りを決めている(12月23日現在)天皇杯で初タイトルを獲得すれば、その印象はより確定的なものとなるでしょう。

13位 仙台
ACLとの掛け持ち、まして初体験ともなれば両方ともで結果を残すことが難しいというのは、もうこれだけ「前例」も多くなってくれば想像に難くありませんでした。まして、今年の仙台はストロングポイントであるディフェンス陣で角田が開幕絶望、上本がシーズンのかなり深い時期まで(結局出場0でシーズンを終えましたが)間に合わないというのが分かっていましたからね。全勝の大宮に初黒星をつけたり、浦和やマリノスと互角に戦ったり、さすがの場面も多かったですが、ここ2年にあった開幕ダッシュに乗れず、結局1度もトップ5入りすることなくシーズンを終えました。知将が退任する来季は正念場となるでしょう。

14位 大宮
結局その順位なのね!と誰もが突っ込んだと思いますが、山本さん風に言えば、「勝者のメンタリティー」不足と言わざるをえない夏場からの急失速。例年は最後に上げてフィニッシュすることが多いだけに、悪いままでフィニッシュとなると来季の入り方も難しくなってきそう。大熊新監督ならば、最悪の事態は回避できると見ますが。。

15位 甲府
セレッソと開幕2戦目でやったときはトップのウーゴという選手が前線で起点となり、守備も献身的で、2試合連続ゴールという結果も出してましたから、かなり怖い存在になってくるかと思っていたのですが、いつの間にか構想外となり、他の外国人もとにかく出入りが多かった。ただ、暗中模索の結果、川崎から獲得のパトリックと元磐田のジウシーニョ、マルキーニョス・パラナという陣容で固まり、CF、トップ下、ボランチという根幹のポジションに収まった彼らの貢献が8連敗などの泥沼から脱出し、降格圏を抜け出す原動力となったのだから、中途半端になるくらいなら、とことん動くのも一つの手ではあるんだなと・・・
システム的にも3バックに移行して青山、山本、佐々木の3バックが安定したことで守備面の不安も解消され、最終的には比較的余裕を持って残留というノルマを達成することが出来ました。
ただ、外国人も含めたレンタル組や柏ら生え抜きの柏ら複数の有力選手の去就が未定で、来季も剣ヶ峰の攻防を強いられる可能性は高い。高齢選手の比率も決して低くはないだけに、期待されながら今季出番の多くなかった若手選手の巻き返しなど、さらなる戦力の活性化が求められます。 

16位 湘南
よく、プレミアの監督コメントなんかを見てると、シティやがナーズなど列強クラブの指揮官がリトリートしてカウンター狙いで食らいついてくる対戦相手を「アンチフットボール」とか言ってディスる一方で戦力差を顧みずアグレッシブに立ち向かってくるクラブのスタイルを賞賛したりというのがありますが、今季の湘南はJ2時代からの継続性を貫き、後者の果敢さを大いに発揮したインパクトの大きいクラブでした。
サイドハーフの高山なんかは本当によく走る選手で、個人的にも愛着が大きいのですが、彼も含め全般に若い選手の質量は依然豊富で、3季前に続く降格という結果も決して悲観的になる必要はないと思う。チョウ監督続投の判断が示す通り、クラブの方向性にも迷いがないからこそ、要の戦力である永木や遠藤などにも流出の噂はないですし、トップできっちり機能する選手の補強さえ上手く行けば、1シーズンでの返り咲きも十分に可能でしょう。近年16位で降格したクラブはずっと1年で戻って来られてるのも明るいジンクスですしね。

17位 磐田
戦力は揃っているわけですし、いつか上向くだろうと見ていましたが、あの異様に長引いた森下監督の後任人事を見て、だいぶ不安になったのも確か。ただ、関塚新監督の初陣のセレッソ戦、1点ビハインドからいい形で立て続けに2点を入れ逆転しながら、結局は追いつかれてしまったあの引き分けが勝ちになっていればチームとしても、だいぶ自信を取り戻せたんじゃないかという印象はありました。試合内容としてもセレッソとしては、ホント負けてもまったくおかしくない劣勢でしたから。。 

18位  大分
J26位から奇跡の昇格を遂げて迎えた待望のJ1でしたが、シーズンわずか2勝という屈辱的な結果に終わり、1年でJ2からのやり直しに。プレーオフ制度の表と裏をはからずも象徴的な形で体現する結果になってしまいました。