今回は西武です。

※シーズン前時点とは異なり、満点は120点としています。 

シーズン前時点の補強戦略記事はこちら 

まずは、上記記事対象期間内の異動に関する纏めから。

IN
相内誠 ←千葉国際高(ドラフト2位)
クリス・カーター ←石川ミリオンスターズ(BCリーグ)
川﨑雄介←阪神(トレード)
渡辺直人←DeNA(トレード)

OUT
ホセ・オーティズ
高山久→阪神(トレード)
長田秀一郎→DeNA(トレード)
アニュエル・メンドーサ

ドラフト 75点→85点
まず、相内が入団前だった1月verではその分(2位指名分)を非考慮で採点していたゆえ、改めて彼を加えた点数を5点増の80点に設定していることを前提として・・・
1位増田、4位髙橋と即戦力を期待された社会人出身ルーキーが、主に後半以降とはいえ、戦力の薄い中継ぎの戦力として、きっちり一角を担えたのは高ポイント。増田はセットアップとして、髙橋は橋本武広、土肥義弘、星野智樹の系譜を継ぐ左のスペシャリストとして、来季はさらなる飛躍を!
一方、大卒ルーキーの金子はシーズン序盤に猛アピール。アマチュア時代の実績から厳しいという声の大きかった打撃面でのアピールが快進撃の要因に。打撃に関して西武というチームの特性から1月verに「心配していない」と書きましたが、よもやこれほど早い時期から・・・とは予想していなかったというのが本音でした。
少し打撃が落ち始めた頃から、起用も内外野の便利屋的な難しさを背負わされるようになり、全体に尻すぼみになってしまった感はありますが、片岡の去就も微妙な来季はぜひ二塁の定位置でがっちりレギュラーを掴むようなシーズンにしてもらいたいものです。

点数は、即戦力補強の3選手が首脳陣の我慢もあいまって、まずは順調なルーキーイヤーを経験したということで、アップ査定に。もっと上げてもいいくらいかもしれませんが、来季以降どれだけシーズン通してやれるかという課題も残っていることですし、将来性豊かな高卒2人の可能性にも期待を込めつつ、3年目終了時点へもう一段の上げ幅になればということにできれば。

その他補強 80点→81点
外国人投手コンビは明暗を分ける形に。広島から移籍のサファテは、守護神としては物足りないながらも、貴重なセットアップとして、ほぼフルシーズン投げ切ったのは見事。勝ち運にも恵まれ、9勝をあげました。
一方、日本球界復帰となったベテランシコースキーは昨年はカナダのリーグで先発として投げていたようで、今季は先発転向も噂されていましたが、故障もあって結果的に1軍未登板のまま8月にウェーバー公示されるチームとしても、本人としても悔しい結果に。来季で40歳の大台となるが、怪我を乗り越え再起を果たせるかどうか。日本の野球ファンにもすっかりお馴染みの名助っ人だけに、日本人登録も可能な立場も生かし、なんとかもう一花咲かせて欲しい気持ちが強いです。
また、新外国人野手のスピリーも期待はずれの結果に。開幕2軍スタートからオーティズの不調もあり、1軍帯同、4番で我慢強く起用され調子を上げた時期もあったが、主軸としての存在感を示すには至らなかった。
6月には、そのスピリーやオーティズの不振もあり、昨オフ自由契約となった後、今季当初はBCリーグでプレーしていたカーターを呼び戻す緊急補強に打って出たが、これまたはかばかしい結果とはならず、シーズン後半まで中村が復帰できないチーム状況下、リーグ最少に留まったチーム本塁打数の浅からぬ要因となってしまった感は否めない。もちろん、ヘルマンは活躍しましたが、一発の期待には欠ける選手、その意味でも来季こそは本来の「巧者ぶり」を発揮し、30発クラスの新助っ人を見出したいところですね。

日本人選手では、原とのトレードで加入の山崎浩が攻守に思うような結果を発揮できないシーズン。それでも蒸し暑くなり始めた時期に片岡が再離脱、金子も快進撃が一段落し打撃成績が落ち込んでいただけに、その使い勝手の良さもあり、重宝されました。しかし、そんな彼までも故障で長期離脱。結果、明らかに質量共に薄くなった二遊間事情を補うため、長田投手を見返りにDeNAから渡辺直を獲得する運びとなった。渡辺もDeNAで若手内野手の台頭著しく、今一歩の出場機会に留まっていただけに、先方の投手層の薄さともあいまって、うまく利害を一致させた恰好。即戦力として加入月には早速、古巣楽天戦で印象深い活躍も見せた渡辺、終盤は片岡の復帰もあって、ややインパクトを欠きましたが、その高い出塁率や小技、内野をオールラウンドにこなす守備力など一軍ベンチに置いていてまったく損はない選手として来季も渋い貢献を果たすでしょう。カープファンとしては、尻に火がついた山崎浩の巻き返しにも期待したいところで、新監督好みのバイプレーヤーの層は確かに厚みを増しましたね。

シーズン中トレードとしては、もう1件、やはり松永がシーズン当初から故障で不在、この時期はウィリアムスも離脱しており、枯渇していた中継ぎ左腕候補として、外野の高山を見返りに阪神から川﨑を獲得しました。これも、中継ぎ左腕の枚数は揃っているものの、長打力のある野手を求めていた阪神の事情とカチッと噛み合う形の交換トレード。川﨑の活躍は限定的なものに留まったものの、相変わらずピンポイントで需要に的確にフィットした上手いトレードをやってくるなあと思いました。広島の場合だと、こういうトレードの場合、チーム一筋の10年選手である長田や高山を・・・と言い出す人が必ずいるのですが、ただでさえ補強手段が限られているチームにおいて、そんなことは本来何の理由にならないはず。カープファンが卑下するほど、他球団のカープの選手に対する評価が低いわけではないことは奇しくも大竹の件が顕著に証明してのけたわけで、その点予算に恵まれず、似たスタンスを採る西武の補強策からは、多く見習う箇所があるような気がしてなりません。

点数は、サファテの分と外れた外国人3人の分でやや収支マイナスも、シーズン中2件成立させたトレードにおける目の付け所、機動的な判断力の高さを称して、プラス1点というきわめて微妙なアップとしました。順位がBクラスなら、もっとバッサリ行ったんだろうけど、正直そこは雰囲気の差も影響しますよね。


総合評価 78点→83点
相内の加入前ということで、あえて抑え気味にしていた1月verでしたから、その分の上げ幅も含まれて・・・という前提であるのは繰り返す通り、それがなければ(元から相内加入分も含んでいれば)増加分は3点弱といったところですが、まあ、いずれにせよ即戦力補強のドラフト勢がしっかり成果を出したことが大きな要因となりました。
来季は、ドラフトはともかく、その他部分でかなり厳しい下馬評が予想されますが、金に任せた補い方は出来ない球団の意地として、どれだけその他の補強手段を活用して抜けた分を埋めていくか、個人的には、今オフその動向に対してひときわ強い注目を寄せているチームだったりします。

主な新加入選手の今季成績

BEST!
デニス・サファテ 9-1-16H-10S


高橋朋己 1-0-10H 3.38(24)
金子侑司   .223 2 23(94)
増田達至 5-3-5H 3.76(42)

スピリー .234 3 25(70)
渡辺直人 .201 0 4(56)
山崎浩司 .155 0 5(45)
クリス・カーター .133 0 3(14)
川﨑雄介 0-0 5.79(8)