なんとなく更新意欲の上がらない時期なので、あまり焦らず初日までに3人くらい書ければいいかなと思ってます。まず今回は11年1月付けで記載したことのある魁の追記から。2年少し経って、ようやくというべきか関取を目前に見据えた地位にまで上がってきましたね。

魁猛 26歳 芝田山部屋 初土俵:平成15年5月 出身地:モンゴルウランバートル 身長:179センチ 体重:150キロ

<プロフィール>
モンゴル出身で最初の四股名は若虎。20年1月に魁に改名するも番付は一進一退を続け、初土俵から約6年と着実に力をつけながら21年3月に新幕下入り。
その後も幕下と三段目を往復する地味な印象が否めなかったが、昨年下半期以降一気に開花した。秋場所三段目筆頭で6勝をあげ、これまでの最高位幕下53枚目を大きく更新すると去る九州場所でも5勝と大勝ち。内容的にも見違える力強さをみせただけに、幕下17枚目と更に番付を上げて迎える新年の活躍が注目される。

<取り口>
モンゴル出身力士が突然強くなり(結果を残し)、幕下中~下位から一気に関取へと登るケースはこれまでも見てきただけにこう言うこともあるかなあという気はするが、この力士は典型的。
投げが多く、四つに組んでからの決め手にも欠ける勝ち味の遅い印象が、特に先場所は廻しを掴んでの力強さが一気に増し、勝ち身の速さが急速に向上したし、貴ノ岩戦などは立ち合い素早く良い位置の上手を掴み瞬間の豪快な投げだった。あっと思わせるような迫力が付いてきて、表情にも自信がこもってきただけに本当に今年の活躍がたのしみだ。

以上、11年1月場所前更新分

<13年夏場所前追記>
正直前回記載時から1年以上かかって24年5月にようやく初の15枚目入りというのは正直予想していたより遅かった。ここ2場所6勝を続けて一気に東2枚目というところまでジャンプアップしてきたので、その明確な理由を探したくなりますし、右四つ左上手の型、あるいは二本差しの上手さというところも確かに目が行くわけですが、それもここ2場所で急に身についたかというと決してそういうわけでもなく、22年後半~23年くらいの時点でそういう相撲はとれていた力士です。
ただ、上手さはあるのですが、モンゴル出身力士としては珍しい中背の固太り型で、ある程度投げの強さやしぶとさなどもあるとはいえ、体力で勝負できるタイプではないだけに形を作ってもどうしても長引いてしまう傾向は上位定着というレベルで考えれば突き抜け切れない要因となっていたし、そのほか押して来る力士に立合いで起こされて引きや強引な投げで呼びこむような相撲も多く、時折片鱗は見せるんだけど・・・というモヤモヤが続いていたのも事実。九州で約2年ぶりに6番勝ったのも地位が30枚目台ですから、大きなインパクトはなかったし、内容的にも劇的に何かが変わったという感じには視えなかったので、新年のランキング記事でも「近未来型」のギリギリ20位という位置に留めていました。

考えが変わったのは先場所。最高位より半枚下の西13枚目という地位での6番という結果もそうですが、それ以上に中身が良かったんですよね。まず立合い、右を差し込みに行くのはこの人のパターンですが、そこで強く当たって突き押し力士相手にもしっかり一歩踏み込めている内容が見られ、差せずに突き放される流れでも、しっかり前傾で顎を引いて押しに対応し、引いたり引っ張りこんだりせずに我慢できていましたし、ズングリ型の力士ですからそれが出来ると、相手はすごく押しにくそうにしていました。左右へのいなしもスピードがありますから、うまく崩して差し手をのぞかせると、そこからの攻めも早く、前捌きの上手さも前に出ながら繰り出せるとより効果を発揮します。 その一方で遠藤戦や華王錦戦のように立合いでやや間合いをずらすというか、後の先気味に立ってサッと二本入るような上手さは一段と増しているように感じましたし、両方合わせ寄り切り、寄り倒しでの決着が5番もあったというのは本人にとっても大きな収穫になったのかなと思います。
少し淡白に見えた時期もあったのですが、そこは前師匠の定年という節目や新師匠のもとで、最初の関取に!というところでもう一度上を目指す強い意欲が芽生えたということなのでしょうし、そういう気迫・気力の充実という側面も先場所の上手さに力強さや粘っこさが具わった「芯のある取り口」に繋がっていたということでしょう。 
差し方や廻しの取り方、上手の位置といった部分に関する新師匠(元横綱大乃国)の指導も肌に合っているようで、ある程度年齢はいっていますが、まだまだ成長することのできる素材のはず。まずは、来る夏場所、初の一桁番付がいきなり東2枚目ということですが、十分に力をつけて上がってきましたから、ズルズル「5枚目以内慣れ」してしまわないよう、ぜひスンナリとワンチャンで上がって欲しいなと期待しています。


次回は名門出羽海部屋期待の逸材出羽疾風をピックアップしてみます。久々の関取誕生へここ数場所の急成長ぶりを経て、一桁の地位でどこまでやれるか、今場所が非常に楽しみな1人ですよね。