投手の△は左腕 野手の△は左打ち 野手の◎は両打ち、

IN
増田達至   投手   ←NTT西日本(ドラフト1位)
◎金子侑司  内野手  ←立命館大(ドラフト3位)
△高橋朋己  投手    ←西濃運輸(ドラフト4位)
△佐藤勇    投手    ←光南高校(ドラフト5位)
△水口大地  内野手  ←四国IL・香川(育成ドラフト1位) 

ブライアン・シコースキー 投手  ←カナダ独立リーグ
デニス・サファテ 投手 ←広島
アニェニル・メンドーサ 投手 ←レンジャース・マイナー(育成選手)
山崎浩司   内野手  ←オリックス(トレード)
スピリー    内野手 ←ロッキーズ(MLB)
アブナー・アブレイユ 内野手 ←ブレーブス・マイナー(育成選手)


OUT
藤田太陽  投手   →ヤクルト(フリー)
△星野智樹 投手   →楽天(フリー)
エンリケ・ゴンザレス 投手 →未定?(WBCベネズエラ代表)
桟原将司  投手    →引退
MICHEAL  投手    →引退
荒川雄太  捕手   →引退(西武・ブルペン捕手)
△原拓也  内野手  →オリックス(トレード)
△クリス・カーター 内野手
平尾博嗣  内野手  →引退(西武・職員)
阿部真宏  内野手  →引退(西武・職員)
△大島裕行  外野手  →引退(西武・職員)
佐藤友亮  外野手  →引退(西武・スカウト)
ドラフト評価 75点
十亀の一本釣りに成功した昨年から一転、今年は2年ぶりに競合路線へ。2年連続で6球団競合を勝ち抜いた「切り札」渡辺監督が大学No.1右腕東浜の獲得に挑みましたが、競合数が少なすぎたか、あえなくライバルソフトバンクに交渉権を攫われた。ハズレ抽選でも増田を広島と競合、こちらは踏んだ場数が違いすぎるとばかり、見事引き当て、懸案の一つである中継ぎ以降にハマりうる速球派右腕を手中に収めました。
社会人出身ではありながら、まだ素材として完成しているタイプではなく、開幕から1軍に飛び込めるかはわかりません。ただ、今年はウィリアムス、サファテなど後ろがある程度はしっかりした状態で開幕を迎えられると思いますから、フル稼働に疑問符の灯るサファテが疲れてきた時期にしっかり上がって来ることが出来れば良いのかなと。右の中継ぎについてはベテランの長田岡本篤がいて、岩尾藤原岡本洋と正念場の中堅も仕上がりが良いみたいですから、増田に加え、このあたりの戦力がうまく1軍戦力に組み込まれていけばという期待はありますね。素材のいい選手自体は多いわけですから。。

2位指名の相内はその後軽率な不祥事によって世間を騒がせることに。一々経緯について繰り返すことはしませんし、3月2日現在、まだ入団が決まっていない以上、点数がどうのとかいう不適当な評価をするつもりもありません。3月30日という「リミット」があるわけですから、そこまでにどういう結論が下されるか、今の段階ではそれに尽きますね。

3位は高校時代から高評価の俊足遊撃手金子。打撃面での評価が上がりきらずに、西武の3位まで残っていた形ですが、中島の抜けた遊撃、もしくは定位置の定まっていない二塁の有望株として、同学年の浅村、タイプ的に近い高卒2年目永江あるいは新加入のベテラン山崎などと競いあってレベルアップしていきそう。非力さに関しては、熊代の成長を見ているだけに、あまり気にならないというか、センスはありますから、試合に出て行く中で徐々に良くなっていけばというところですし、補強ポイントを埋めるという意味でいい指名になったことは間違いない。育成の水口もタイプ的には近く、永江を含めたこの3人は現状で大きな差もなさそうですから、いいライバルになっていきそうです。

4位の高橋は長年中継ぎ左腕として貢献の大きかった星野(→楽天)の後釜が期待される変則派の中継ぎ型左腕。まっすぐに特長を持った投手ということで、層の薄いセクションへと食い込んでいけるかどうか。肩の故障により調整が遅れているようなので焦る必要はないですが、少なくとも今年中の1軍デビューはノルマとなってきます。5位の佐藤は福島・光南高で横綱聖光学院に敢然と立ち向かってきた力戦派左腕。全国的には無名ながらも投球の完成度は高く、定着はともかく、1軍デビュー自体は早いタイプになるでしょう。将来「東北の星」として雄星とともにローテを並べることを期待したいですね。

全体として補強ポイントを着実に埋める指名に将来を見据えた指名を絡め、効果的に戦力補強を出来ていますから、悪くないとは思うのですが、派手さはなく、いざ結果が出てはじめて上乗せできるポイントも多い指名というイメージも強いので、このあたりかなと。5年経つと、思った以上に化けているかもといった楽しみはあります。

そして、この採点はあくまで3月2日現在においての評価ということも付け加えておきます。相内が無事入団できる状況が出来るならば、当然点数は上がってきますから、もろもろ込みで11月以降更新の総括記事において反映させるべきプラス要素の一つになってきますね。

その他補強評価 80点
まあ、中島の放出がマイナスということなんですが、これに関しては既定路線というか一年伸びた(中島にとっては不運な出来事でしたが)ことで、より準備できる時間と体制が整ったと言えなくもないですからね。

その中島、そして開幕絶望の主砲中村不在の穴をどう埋めるかですが、こればかりは完全に埋まるはずもないことと割り切って、戦力を当てはめていくしかない。新外国人野手のスピリーも決して「救世主」的な期待をかけるわけではなく、まずはオーティズヘルマンといった日本での経験に先んじる「先輩」との一軍枠争いを勝ち抜いていく必要があります。そして、その現実的な競争を乗り切ったとすれば、開幕を一塁、もしくは外野の戦力として相応の期待を受けた状態で迎えることが出来るでしょう。

より収穫度が大きいのは外国人投手。広島から加入のサファテは懸案となっていた新守護神候補として期待できる剛球派右腕。昨季はオフに行った鼠径ヘルニア手術開けで体調が調わず、大活躍した11年の水準には届いていませんでしたから、今季もやはりフル稼働には不安が灯るものの、キャンプ~オープン戦序盤とまずは順調に仕上がってきているようですから、毎年チームが陥る前半戦での「救援陣崩壊」状態を解消するためにも、ウィリアムスと形成する「終盤の方程式」に一定のメドが立つつつあるのは非常に明るい材料となります。
また、すっかり日本球界でもお馴染みのシコースキーは2年ぶりの西武、そして日本球界への復帰となります。純粋な助っ人と言うよりは、日本人枠で登録できるメリットや日本での経験の豊富さで、むしろソフトバンク入りした五十嵐あたりと比較した方が分かりやすさがあるようにも感じますが、便利屋的な起用も厭わない優良助っ人、やはり開幕からフルスロットルでブルペン陣の安定に貢献できるとすれば、前半戦のチーム事情に大きなプラスを齎すでしょう。

さらに、オリックスとの間で成立したトレードと獲得した山崎については、こちらをご参照いただければと思っていますが、簡単に書けば、内野全ポジをこなす貴重なバックアッパーであり、より強い期待としてはチームに不足している右の代打としても持ち前の勝負強さや意外性を発揮できる可能性があるでしょうという感じですかね。ベテランの野手が多く引退、退団となったオフですから、明るい性格も相まって、野手陣の兄貴分としても「良い味」を出していくことでしょう。

総合評価 78点
懸案の救援陣にしっかり手を打った補強を敢行してきたのは明確なプラス。中島の穴にも守備面では既存の若手と競争しうる大卒ルーキーとベテランユーティリティを獲得、打撃面では外国人枠争いを活性化させる「第3の野手」ととにかく限られた資金面などが限られた中で的確に動いているなという印象です。中途半端な採点としているのは、それだけ未知数な戦力が多いということで、その分もちろん上に跳ねる可能性もありますから、たとえばサファテがほぼフルで守護神としてやれるだけでも、グッと点数が上がってくる。ドラフトはともかく、「その他」については、1年で多くの結果を求めることが出来るメンバーばかりですから、オフにどうなっているか、直接チームの浮沈に関わる部分として、注目して行きたいなと思います。