新ブログ以降、我ながら順調に更新できている(笑)週4~5通常記事、週2~3音楽記事ってなペースで進められればと思ってます。

では、予告通り幕下以下逸材特集、齋心編です。

齋心大明(出身:石川 年齢:21歳 所属:千賀ノ浦 身長:180 体重:145 初土俵:平成22年1月)


<プロフィール>
地元石川県の名門・金沢市立工を経て、入門。この初場所がちょうど3年目となり、今年の飛躍が見込まれる一人と言えるでしょう。
高校相撲で実績を残し、角界入りした力士らしく、初土俵からの出世は至極順調。22年5月には同期同学年で高校相撲でも競り合った佐々木山を決定戦で下し、はじめての各段優勝。その年の内に新幕下まで駆け上がると、その後腰の故障で全休するなど多少苦しむ時期がありつつも、23年9月に幕下復帰以降は完全に定着。4場所連続で勝ち越して、24年春には初の一桁枚数となる西9枚目まで躍進しています。

ただ、さすがにというべきか、去年はその春をピークに、膝や長引く腰の痛みなど通年で怪我に悩まされたこともあって15枚目前後を往復。やや上位の壁の前に足止めを食った1年となりました。
とはいえ、その中で培った経験・実績は大きいはず。体調も良かった納めの九州で5番勝った勢いにも乗っただけに、西12枚目まで戻った新年初場所も好成績で繋げ、今年こそ一桁定着、そして近い将来にはその上にある新十両の座を掴みとって欲しい。1学年上で幕内の舛ノ山を追い、3学年下で猛然と幕下中位付近まで番付を上げてきた舛ノ勝に追われる部屋の環境は刺激たっぷり。ライバル佐々木山をはじめ、千代丸、川成など同い年の力士にも幕下上~中位に在位する力士が多く、誰が早く十両の地位を手にし、同学年筆頭の幕内・琴勇輝を追いかけていくか。高安、舛ノ山、千代の国らが犇めく1学年上の世代に比べ、やや全般の出世は遅れ気味ですが、この世代にもホープと呼べる素材は数多くいます。

<取り口>
目標は2代目栃東(元大関)のおっつけをベースにした押し相撲と妙義龍の速攻。デビュー早々に言い放った「絶対引かない、ならぬものは(ry」の名言が有名ですが、幕下上位まで地位を上げた今もそれを実直に実行し、真っ向勝負に徹する姿勢は見事の一言ですね。

体力勝ちできる小さい相手などには「突き」の要素も取り入れ、よく観ながら正面に置いて対応していく上手さも持っているものの、基本は固太りの体躯でガツンと踏み込み、下から押し上げての速攻が理想で、「突き押し」というより主体としているのは「押し相撲」。上体を起こさずに左右のおっつけで相手を崩し、喉輪や中に入り、ハズにかかって詰めていく相撲はハマれば下半身の構えもよく、現状でも十分上位の地位で目を出せる地力を持っています。

課題としては、おっつけ主体ですから、典型的な差しにくるタイプの相手は得意としているのですが、先場所で言えば、前田や翔傑のような巨体力士、あるいは亀井のような長身力士、そういう相手に大きな相撲を取られるのが苦手なのかなと映るし、うまく引っ張りこまれて、胸が合っちゃったり、起こされちゃったりで体力勝負になると、決して大きい方ではなく苦しい。また、それ以外の相手でも、立合いカチッと行くのですが、そこからハズではなく、差して力任せに煽っていくような相撲がまだ多い。当然伸び上がるようになってしまいますから、今の地位ではギリギリ通用しても、上では楽に残されてしまいます。

このあたり、目標とする栃東の辛抱強さ、流れの中で相撲を取り、しつこく崩して、起こして、かつ自分は決して起きない取り口をよりクッキリと体現していくことで大きく変わっていくでしょうし、本人もコメントなどを観たり、読んだりしていてもそのあたりはわかっていて、その上で去年は体調の問題もあり、なかなか理想通りに運ばなかったところもあるでしょうから、これからです。
まずは立合い、低さと速さ、そして肘が空かず、ワキを締めてググッと踏み込んでいく高度な質感を独特の上手さを持つ上位で揉まれながら、どうコンスタントに発揮していけるか。もちろん、勝ってばかりのはずもないですが、負けた相撲でもいかに自分の相撲に徹することが出来ていたか次第ですし、迷わず2~3年先を見据えれば必ずや道は拓ける、それだけの素養と意気の強さを兼ね備えた力士です。

将来的には四つ相撲の技能も光った栃東というよりは、体格的にもより「押し一徹」のイメージ濃い元大関大受(現朝日山審判部長)のイメージが近い気もしますが、何にせよ確たる目標を持って、拘りと貪欲さで常に研究を怠らない姿勢がすべてだと思うし、この力士の最大の長所なのでしょう。千賀ノ浦は親方の教育、ならびに古参の栃の山あたりによる厳しい指導の賜物なのかなと思いますが、次々そういう力士が育ってきますし、向こう数年、新興力士の相次ぐ台頭が望まれ、目の離せない勢力となってきそうです。


では、とりあえず今場所前更新分は完了。明日オリックスの人的補償情報が入ってこなければ、簡単に今年の展望をまとめてみたいなと思っています。