多方面要素複合系。ブログ 新館

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15奈良大会 全試合予想 1回戦

毎年恒例の全試合予想、今年も微妙な的中率を引っさげつつ決勝まで完走しますよ!

1回戦
11日
奈良高専×平城
投打に平城の下馬評が上回るものの、高専も坂本、浅野、吉村ら昨夏16強経験者が多くスタメンに揃い、投手の枚数も揃っているようですから、そんなに差はないのかなと見ています。開幕直後、独特の雰囲気での戦いということで、序盤の見どころは高専が坂本、谷山の1、2番でどこまで鷲尾をかき回せるか、そして吉田、浅野らの投手陣を守備が支え、リズム良く立ち上がっていければ十分勝機は生まれてくるでしょう。

関西中央×青翔
この試合は青翔の中山、元村、金山の投手陣とそれを支える守備陣が強打者の揃う関西中央打線を相手にビッグイニングを招くことなく、いかにして接戦へ持ち込めるかでしょうね。
上記の3人を中心に形成される打線も、本来もっと打てて良いチームだと思うのですが、秋春とも不完全燃焼に終わっているだけに、関西中央の好右腕巽くんを相手に夏こそ真価を発揮してほしいところ。
夏もここ2年初戦敗退ですが、一昨年は広陵、去年は登美ケ丘と上位に進んだチームと互角に渡り合っていますから、今年も夏に照準を合わせたチーム作りをして来るはずで、関中といえども、一筋縄ではいかない戦いになるのではないでしょうか。

女子大付×高取国際
秋・春と相手が悪すぎたせいで結果には繋がっていませんが、個人的に高取国際の3本柱はかなり力のある投手たちだと思っています。女子大打線としては1年生コンビの内田、伊藤がいきなり当たりを出して、チームに勢いを付けられればベストですが、現実的に攻略は容易ではないと見ています。
1年生の三田かエースナンバーの早崎か、先発がどちらになるにしても、まずは春に安定していた守備を乱さず、堅く立ち上がっていくことが先決。
逆に高取は先制して秋・春とは違う展開に持って行きたい。下馬評とは違い、攻める高取を守る女子大が凌げるかという展開で推移していく試合になるかもしれません。

初日の勝敗予想 平城 関西中央 高取国際


2日目
西大和×奈良
県を代表する進学校対決ですが、今季の野球における地力は奈良が数段上と評さざるを得ない。
とりわけ西大和投手陣が強打の奈良を食い止めるのは至難の業で、ならば打線が気を吐いて3~4枚の継投を売りとする奈良ベンチの意図を崩していくしかない。
一方の奈良は、継投を必要としないほどに西大和打線をピシャリと抑えられるような先発投手の出来に期待したいところ。理想はやっぱり増田くんが夏に向け状態を上げてこの試合に挑み、そういう結果を残してくれること。

西和清陵×香芝
西和清陵打線については、今季を観ていないということで正直地力を測るのは難しいながら、秋・春と点は取れていますし、昨夏も前評判より遥かにパワフルな強打を発揮し、16強では天理のエースナンバーを下ろす場面もあったわけで、個々の能力自体は高いはず。経験豊富な香芝・森嶌の攻略は楽じゃないですが、決して手も足も出ないということにはならんでしょう。
もっとも、打線が良いのは相手も同じというかそれ以上。各打者は中軸を中心に球足が早く、足を使って揺さぶりにくるケースも多いだけに、いかに堅守でミスを重ねず、広げず、吉岡・松本の投手陣を助けて4~5点の勝負に持ち込めるか。

逆に香芝としては、下位でチャンスを広げて上位が返す場面が増えてくれば、より楽な展開に持っていける。今大会この後の躍進を後押しするという意味でも、下位の打者にラッキーボーイ候補が出てきてほしいなと。


智辯×高田
今季の高田は去年とは一転、打線の援護で投手陣に勇気を与えるスタイルを志向する。県内有数の部員数でスタンドも一体となって強豪に向かっていけるチームで、90年~00年代前半には公立勢有数の実力校としていくども智辯の牙城を脅かしてきました。近年は上位進出も難しくなってきつつ有りますが、今夏は存在感の見せ所!
智辯に打ち勝つというと現実的ではないように受け取られるでしょうけど、それくらいのゲームプランで向かっていかないことには歯が立たない相手。去年の開幕戦はダービーで高商に初回の猛攻を喫しましたが、今年は智辯を相手にそのリベンジを果たしたい。

勝敗予想は奈良、香芝、智辯 


3日目
五條×高円
五條は中内・上島・岩阪、高円は香西・米田・園田と3投手ずつを擁し、継投機も含め、その出来次第か。投打ともに少しずつ五條が上回っているとは思いますが、覆らない差ではないし、高円は勝負できるスコアでさえあれば、終盤勝負で脅威の集中力を発揮することが出来る「夏伝統」がありますから、勝敗別に一番面白くなるのは五條が1~3点くらいのリードで終盤を迎えるという展開なのかなと。

橿原×榛生昇陽
春の朱雀戦同様、強打の対戦相手となったのはやはり苦しいですが、榛生昇陽は大黒柱の堀内くんを軸に喰らいつき、まずは初回の守りで0を刻めるか。

奈良北×生駒
秋に続く生駒ダービー。秋は前の試合で畝傍を相手に1失点完投勝利、俄然期待を集めた生駒の松元くんを奈良北打線が完全攻略し、12-0というよもやの大差がつきました。
生駒ナインとしては同じ世代のうちにやり返すチャンスが来たのだから大いに燃えているはず。
試合運びとしては、それでも奈良北の好左腕堀川くん相手にそうそう点を取れる見立ては難しいだけに、畝傍戦のようなロースコアに持ち込んで慌てさせられるか次第。センターを中心に逆らわない強い打球を放つ奈良北の打線を相手に和田、井上の二遊間をはじめバックが堅守で援護し、無駄な失点を与えないこと。
打っては要の3番納、4番寺川に好機で打順を回したい。

4日目
法隆寺国際×桜井
両チームとも決して貧打ではありませんし、相手のミスに付け入ってビッグイニングを作る力も有りますが、基本は堅く守っての3点勝負で競り勝ちたいチームカラー同士。ミスなく、少ないチャンスをどちらが得点に結びつけるかという締まったゲームが観たいなと期待します。
法隆寺国際は尾関、桜井は横山という経験豊富な頼れる中心打者を擁するのも強みで、ロースコアの終盤勝負に成った時には、彼らの一発が勝敗を決めるというケースも十分有り得そう。


予想は五條、橿原、奈良北、桜井

第97回選手権奈良大会 組み合わせ決定

本日決まりました。今年もまずは速報形式で各ブロックの展望をしていきます。


Aブロック(シード校:御所実)
藤田、山本の投手二枚看板に小柄な選手が多いながらも主軸の森田、山切らをはじめ、個々に繋ぐ意識が強く、ここぞでビッグイニングを作る打線が持ち味のシード御所実がリードし、それを下級生時から主戦を担ってきた速球派右腕鷲尾を支えるべく、打線の成長も著しい平城が追う構図。
旧チームからのレギュラー溝留、岡崎らを擁する打線が売りの大和広陵とエース上田真輝を中心とした堅守で接戦に強い添上は対照的なチーム。初戦となる2回戦での対戦が楽しみだ。

Bブロック
旧チームから打線の中心を担っていた庄野、南らを擁す奈良朱雀、やはり旧チームからの経験者向井、小口らの関西中央はいずれも彼らを中心とした打線が魅力でこのブロックを引っ張る存在となりそう。
昨春の県大会では点灯試合となる中、10-9(朱雀が勝利)の壮絶な打撃戦を演じたが、熱戦の再現はあるか。
さらなる上位進出を目指す上ではディフェンス面の上積みが必須で、朱雀は軸になる投手、関中はエース巽くんに次ぐ投手の台頭が待たれるところ。

Cブロック(シード校:橿原学院)
春準優勝のシード校橿原学院が他を大きくリードする。油断禁物とはいえ、組み合わせに恵まれた感は否めない。
女子大付×高取国際はともに旋風を起こした10年前以来となる夏の対戦(高取が完勝し、4強入り)。春ベスト8の女子大は9年ぶりの夏1勝、高取は今チーム初の1勝をあげ、気を良くして橿学との対戦に挑みたい。
また、今春多くの1年生部員が加入し、活気が増している大宇陀・吉野十津川の対戦も興味深い。

Dブロック
決して優勝争いの上位候補候補と評されれいるわけではないながらも地力のあるチームが揃った好ブロック。郡山は左腕青井、奈良は増田、左腕下井、杉江、山下のカルテット、西和清陵は吉岡、松本の左右2枚、香芝は森嶌、王寺工は池内、豊田と各校に好投手が揃い、野手陣も郡山の筒井、馬場、奈良の安田、森田、大橋、香芝の関岡、平田、王寺工の恒次、中越、中尾らタイプも様々な実力者揃い。
正直どこが勝ち上がるか現段階では予想もつかないが、やはり基本は投手の出来にかかってくるところが大きい。其の点で、各校指揮官の継投機判断も随所に勝敗の鍵を握りそう。

Eブロック
智弁が初戦で高田を下せば、ちょうど10年前、2季連続全国8強の天理には左腕エース小倉や好打者真井が、智弁には枡田慎太郎(楽天)が居た世代以来となる早い段階での2強激突に。
あの時はともにノーシードで初戦同士、一方今回は天理がシード、智弁がノーシードで、天理としては、先に相手の試合を観れるという側面があるにせよ、相当やりづらい状況での初戦であることは想像に難くない。

見どころはまた智辯が勝ったとすればその時に書きますが、今のところは絶大な信頼を誇るエース齋藤くんがきっちり序盤をリズム良く立ち上がり、チームに落ち着きを齎せれば、やはり天理の優勢、智弁としては齋藤くんの立ち上がりをいかに狙えるかというところだろうと見ています。数パターン打順の構想はあると思いますが、廣岡くんをトップに据えて斉藤くん攻略の先鞭をつけさせるというのも面白いのかなと。

待ち構える3校の内、16強で大一番を終えた後の2強いずれかに挑み、もっとも勝機がありそうなのはやはりロースコアの展開を得意とする五條かなと見ますが、高円は3投手を中心とした粘り強さがあり、やはり複数投手の継投で、打線にも力がある登美ヶ丘も勝機十分。


Fブロック
Bブロックと良く似ていて、口開、佐藤、谷口仁らを中心とした強打を持ち味とする磯城野、同じく西原、吉岡、大西らで打力が高い橿原の2校が8強入りを目指し、16強で対戦する構図が最有力か。小所帯に今春多く加わった1年生の活躍が楽しみな奈情商、投打に経験豊富な選手が揃う帝塚山が次点。


Gブロック
Eばかりが目立つものの、このブロックもセンバツ出場の奈良大付、春優勝の高田商、秋4強、春8強の奈良北が揃った「死の組」。奈良大の坂口・中山、高田商の石橋、奈良北の堀川ら好投手が並び、ロースコアのヒリヒリするような好勝負が多く観られるかという期待もありますが、日程通りならば2~3回戦を中1日で行うということで、各校投手陣のコンディション調整も重要になりそうです。


Hブロック
ここも春8強の一条桜井、センバツ帰りの奈良大をタイブレークで下して同16強の畝傍に、昨夏8強の法隆寺国際や左腕2枚の投手力で食い下がる山辺も加わった好チーム揃い。
打力で圧倒できれば一条、投手陣の力で接戦の終盤勝負なら他校という展開が予想されるところ、大会屈指の好左腕畝傍の坂本くんvs一条打線が実現するなら個人的には興味津々のカードですが、いかに畝傍と云えど接戦に強い桜井×法国の勝者と迎える2回戦を突破するにはかなりの苦労を要しそう。

第97回選手権奈良大会特集 橿原、桜井、高取国際、帝塚山、五條

今週中にはもう組み合わせ抽選。時間もないので一気に5校行きます。

橿原
旧チーム同様投手陣は軸になる存在こそいないものの枚数は多く、打線は旧チームからの経験者も多く繋がればビッグイニング創出力も十分というのが秋の印象でしたが、この春は秋まで外野手として中軸を打っていた185センチの長身大西君(右投げ左打ち)が先発。その試合は観れていないのですが、強打の橿学を相手に7回まで2失点に抑えて、一躍主戦格に浮上したか。他にも前述のとおり2年生左腕竹村侑、右腕中山、2年生右腕岡田、香川ら層の厚さはあるだけに、軸となるエースを中心に戦えれば夏を乗り切るだけの陣容は揃っています。
一方、打線は春の橿学戦、多くチャンスを作りながら相手エース扇本くんからもう一本が出ず、8回に4点を喫し突き放された後に1点を返すのがやっとだった。
しかし、堅守巧打の2番ショート西原はチャンスを広げるだけでなく、返す役目も担える要の戦力。4~6番を打つ吉岡(ファースト)、阪本、大西(キャッチャー)は180センチ~185センチ級の長身で迫力があり、8番井久保(サード)あたりも長打力では中軸勢に引けをとらないなど、潜在能力にはピカイチのものがあるだけに、春の悔しさを糧にこの夏の挽回を期待したい。投打がきちっと噛み合って来れば上位陣にも一泡を吹かせるだけの戦力は整っていますから、抽選での入りどころが注目されるチームの1つと言えるでしょうね。

もうひとつ打線に関して言えば、秋に3番を打ってた選手が春未出場で、最新の全校紹介におけるベンチ入りメンバーにも含まれていなかったんですよね。怪我なんでしょうけど、何とか本番までに快方へ向かって欲しいな・・・と。


桜井
甲子園経験者の4番横山(ファースト)に1番キャッチャー山崎、3番ショートの向らは実力者ですが、今年度の奈良県という尺度で捉えるなら、決して打線の力で勝つタイプのチームではない。
それでも経験豊富な小柄な本格派右腕三戸、2年生左腕平尾と繋ぐ投手陣(+右サイド気味の大西という投手もいます)を堅守でサポートして接戦に持ち込み、試合が終わった時に相手よりも1点上回っているという試合運びを真骨頂とし、今春も登美ケ丘、五條をそういった競り合いの中で下しての8強入りは見事。
春8強の天理戦のように序盤から一方的に突き放される展開になってしまうとキツイので、いかに踏ん張って終盤勝負の流れを作れるかが上位進出へ向けての鍵になりそうです。


高取国際
秋は智弁、春は天理と初戦で対戦するという可哀想すぎるくじ運。2度あることは・・・で奈良大あたりと組まれたりしちゃうのかと心配ですが、ともあれ秋春のそうそう出来るものではない経験は大きな肥やしになっているはずで、右の皆巳、光山、左の曽我部の3投手が最後の夏、2強との対戦で培ったものを発揮し、4強入りを果たした10年前の再現となるような快進撃の立役者となれるか。
打線も、秋春ともに振るわなかったものの、序盤から点差を付けられる試合が多かったことも影響しています。動画で見た春の天理戦なんかは安打数自体出ていましたし、小柄な選手が多いとはいえ、決して弱いという感はなかった。
まずは今チームで公式戦初となる1勝が目標ですが、その勝利の勢いに乗じ、8強以上を目標にしてほしい。


帝塚山
とにかく足が速い1番センター亀井とチーム1の打撃センスで新チーム以降は投手もこなす2番ショート家城(2年)がチャンスを作り、中谷(セカンド 2年)、塩本(キャッチャー)、井上(ファースト)らの中軸が返す打線は実力十分。投げては昨夏の一条戦で強打線を相手に三振をバッタバッタ奪っていく姿を観て驚いた速球派右腕徳永に技巧派の西木、前述の家城と豊富。
秋は畝傍、春は御所実という難敵と組まれてのコールド敗退と、ここまで見せ場はないですが、中高一貫から上がった選手たちで構成される小所帯で毎年夏にはしっかりと仕上げてくる伝統があるチーム。ディフェンス面さえうまく回れば格上と見られる相手との対戦でも好ゲームに持ち込めるだけの土台は十分にありそうです。


五條
昨秋天理戦での好投で注目の集まった本格派の2年生右腕中内をはじめ、上島、岩阪の右腕3枚を擁する投手陣を売りに強豪私学相手にもロースコアの接戦に持ち込めるか。
野手陣ではやはり2年生ながら4番を張る湊(秋はライト、春はキャッチャー)が注目されますが、福井(ショート)、山川(2年 ライト)、山中(センター)の1~3番も足が使え、小技が効いての伝統的な五條らしい好選手。それだけに、湊くんも含めた岡西(ファースト)、木村(2年 サード 秋はキャッチャー)らポイントゲッターになる選手たちの活躍で主導権を握ることが出来るかがポイントになるのかなと。

第97回選手権奈良大会特集 女子大付、奈良朱雀、高円

女子大付
・1年生トリオが起爆剤に!稀に見る「大所帯」で競争心煽り合い、さらなる進化を。

この春は1番センター(捕手)内田、4番ショート伊藤、投手2枚看板の一角三田の1年生トリオが席巻、8強入りして鮮烈な印象を残しました。
慢性的な部員不足により、以前から1年生がメンバー入りすること自体は少なくないチームではあったものの、中核の位置に3人もの1年生が入るという陣容は歴代でも稀。しかも、今季は1年生の入部も多く部員は26名、紅白戦を組んでもまだ控えの選手が多く出るだけの人数が揃ったというのだから驚きを通り越して・・・という心境です。

そんな例年以上に「若い」チームを引き締めるのは、3年生の中で唯一1年時からレギュラーの座を張ってきた5番サードの石田。小林、木本、榊も上位を打つことの多い好打者で、代打には強打の安浪が控える。
投げては春初戦で序盤にKOされ、内田の好救援に救われて以降大いに刺激を受けたか、右軟投派の早崎が力投を見せ、夏も2枚看板で強豪相手にも敢然と立ち向かっていく。秋に好投を見せた左腕石塚が復調しているようならなお層が厚くなるだろう。


奈良朱雀
・例年通り強打が持ち味。大型右腕の本格化成れば上位争いにも顔を出しうる

近年の代名詞となりつつある強打は今季も健在。下級生時から経験豊富な左の庄野(セカンド)、南(ライト)を中心に、右打ちの山田(捕手)、太田(センター)、手嶋(サード)は長打力がある。1~2番を務めることが多い石田(ファースト)、竹中(ショート)の出塁率がいっそう高まれば、なお得点力に磨きがかかることでしょう。

一方、投手陣は新チーム以降多くの投手がマウンドに上がりましたが、一昨年の岩城、去年の歌代のような絶対的エースを欠くのが現状。しかし、春季大会2回戦で公式戦初マウンドに上がった2年生右腕の前田は観戦レポートでも記したとおり、先輩たちにも劣らぬ資質の持ち主。本質的な期待としては新チーム以降なのかな・・・とは思いますが、ひとまず夏までにどれだけ素材としての奥行きを増しているか非常に楽しみな1人ですし、伸び方次第では新たな「天理キラー」誕生の瞬間が見られるやもしれません。



高円
粘り強い戦いぶりでここ数季健闘が目立つ。久々の「夏1勝」も現実的な目標に。
昨春は前年秋近畿出場校の橿原学院に2-4の大善戦。夏は王寺工に0-5の終盤に猛追を仕掛けて5-6。昨秋も強打の朱雀を相手に投手陣が踏ん張って2-6と、勝ちにこそ結びつかないながら、旧チームから主戦の右腕香西を中心に粘り強い戦いぶりが目立っていましたが、この春は西の京を相手に香西-米田(左腕)-香西と繋いで守り抜き、3-2の勝利。実に11年夏以来となる公式戦白星を飾って、夏へ向けての大きな弾みをつけました。
続く橿学戦も香西が登板しない中で、米田と右腕園田による継投で1-7の善戦を見せるなど、人数が少ないチームらしい一丸の体制で諦めずに食い下がっていく野球が身上。4年ぶりの初戦突破はもはや現実的な目標となってきます。


次回は橿原、桜井、高取国際、次々回は奈良、郡山です。

第97回選手権奈良大会特集 香芝&大和広陵&王寺工編

予定変更で今回からはしばらく3校ずつの紹介としていきます。

※特に記載がない選手は3年生

香芝
派手さはないものの、攻守にまとまった好チーム 
投げては4強入りした1年秋から主戦級を務めてきた右サイド森嶌が粘り強い投球で大崩れせずに試合を作り、やはり旧チームからレギュラーの1番ショート杉山、3番サード関岡、4番セカンド平田、5番ライト星里を中心とした打線が援護する。守備・走塁もよく鍛えられており、派手さこそないものの、よく纏まった好チームと言えるでしょう。
夏に向けては、春の時点ではレギュラーが固まりきっていなかった印象を受けた中位以下の打線強化が課題。また投手陣では、個別選手の記事でも触れたとおり、昨夏投げていた速球派の右腕和田くんが復調して、森嶌くんとの二枚看板が出来てくれば・・・というところが鍵になりそうかなと見ています。

チームは昨夏(16強)以降、秋(16強)、春(2回戦)といずれも御所実の前に敗れており、 尽く同ブロックに組み込まれた偶然にも驚かされるが、やはり同じ相手にばかりやられているという悔しさは大きいはず。
ゆえに、観る側としてはこの夏「4度目」があるのか、そして実現した際に悲願とも言えるリベンジを果たし、その勝利を勢いにさらなる高みへと登っていけるのか・・・という点をどうしても注目してしまうのですが、こういうケース、御所実側も含め、選手たちは実際どういう心境でいるものなんでしょうね。相手のことは分かりすぎるほど分かっているわけで、それをやりやすいと考えるのか、やりづらいと捉えるのか、3季連続で同じチームと対戦というのは甲子園常連校同士でさえ、そうそう実現することではないので、互いに特別な意識を抱いている相手ということだけは確かなんだろうとは思います。


大和広陵
強打売りも秋春未勝利。守りを立て直し、「まずは1勝」から弾みを!
立田将太ー向谷拓巳のバッテリーらタレント揃いだった旧チームとの比較は酷とはいえ、経験豊富な3番溝留(三塁)、4番岡崎(レフト)を中心とした打線は強力で、秋春の2試合計15得点をあげた。
一方、守りは旧チームから立田の控え投手として経験を積んでいた北川、山田の両右腕が力投するものの、中盤以降に踏ん張れず、ミスも重なってビッグイニングを作られてしまうケースが続いて、同2試合計27失点はさすがに多すぎる。
ミスの内容にしても、各自の守備力が低い所以というよりも、バント処理のミスや内野の連携が上手く行かずに与えたものなどが多く、それら1つ1つで難なくアウトを取れてさえ居れば、当然その分失点のリスクは減っていくわけですから、勿体無い印象が強かったし、逆に言えば夏までの間に必ず改善していけるはず。

決してこのまま未勝利で世代を終えていいチームではありません。課題を克服し挑む夏でまずは1勝。弾みをつけて、同じく秋春未勝利から夏は優勝の栄誉を得た一昨年の桜井のような快進撃につなげてほしい。


王寺工
投手陣が万全の体制で夏を迎えられるか。接戦で強みを出せれば8強入りも。
秋は延長14回の末橿原に敗れて16強、春は女子大付にやはり接戦で競り負け2回戦敗退と十分な結果を出せていない。
しかしながら、投手陣は旧チームから登板機会のあった池内、豊田の両右腕にともに130キロ台のまっすぐがあり、2年生左腕藤川も成長しつつあるなど層が厚く、打線もやはり旧チームから出場機会の多かった1番センター中尾、3番ショート恒次、4番キャッチャー中越のセンターラインが小柄ながら振りが鋭く、勝負強い好打者。

秋は豊田のコンディションが思わしくなかったのか池内頼みに、春はその池内がコンディション今ひとつだったか僅かな登板機会に終わり、なかなかカチッとした体制が整わない投手陣に計算が立てば、しぶとく食い下がる打線の強みも生きて、上位進出の芽も生まれそうだ。


次回は女子大付、奈良朱雀、高円です。 

第97回選手権奈良大会特集 一条編

野手編を書けなかった都合上、野手に関する言及が多い構成を・・・ということで、まずは好タレントの多い、「打てるチーム」から紹介しています。今回は一条!


・一押しポイント! →とにかくパワフル!
リードオフマンを務める左打ちの1番川内(センター)、2番森田魁(セカンド)以降は強豪私学バリにガタイの良い右打ちの選手が居並び、とにかくパワフル!春季大会2回戦大和広陵戦でサヨナラ満塁弾を放った4番冨中(ファースト)に秋までの脆さが薄まり、久保(ショート)、結城(レフト)、石田(ライト)、奥谷(キャッチャー)の3~7番(打順は春季大会中一定せず)はどこからでも長打が出る顔ぶれ。エースナンバーの原田も9番を打つものの上位を打っても違和感のない力量を有しています。
状況に応じて小技、機動力もありますが、スタイルとしてはこれらのタレントを活かし、強打強打でのしていくのが持ち味であり、それがここしばらくの一条というチームに共通した伝統でもあります。今春も各校が大いに手間取った御所実の藤田投手を一回り目から攻略したのは一条だけ。敗れたとはいえ、改めて打線の迫力を証明した試合でした。春季優勝、夏も4強入りし、優勝した天理とも互角の打ち合いを演じた09年と比べても遜色のない打線の陣容だと言えるでしょう。


・夏に向けて・・・ →ミスをした後の守り、最小失点ずつの意識さえ維持できれば・・・
春季大会は奈良高専戦の完封こそあったものの、他3試合では計23失点。ミスを起点に大量失点を招く場面が顕著で、やはりここ数年のチーム同様ディフェンス面の課題は拭いがたい。
春季大会の展望記事でも「一つのミスをキッカケにビッグイニングというケースも想定されるだけに、ズルズル行ってしまわないよう、連携を密にし合いながら「間を取る」動きを意識したいところ」と書きましたが、夏に向けても同じ指摘が妥当することに。

豪快さの反面、脆さも顔をのぞかせて・・・という個性自体は個人的にとても好きなのですが、今年は第2集団、第3集団にも大いに勝算のある年度ですから、なんとか脆さの殻をもう1枚2枚と破って、09年を越えるような大きな実績を残してもらいたい。序盤から強豪と対戦することも十分予想されますが、夏に向かって鍛え上げた成果をしかと出しきれるならば、どこが相手だろうと一泡吹かせるだけの内容を見せることは可能であろうと見ています。


明日は香芝を特集。

第97回選手権奈良大会特集 橿原学院編

今のペースだと確実に抽選日には間に合わないということを悟ったので、野手編はカットで今回から高校別の戦力分析に入っていきます。1回目は春の準優勝校橿原学院から。


・一押しポイント →4番の復帰が齎した繋がり抜群の強力打線
春の大会、なんといっても大きかったのは秋に欠場していた正捕手櫻井くんの復帰。攻守に貢献度は高いですが、とりわけ打線は4番にどっしりと彼の名前が据わることで、格段の得点力を披露しました。
それに伴い、秋とは打順も大幅にチェンジ。初回から攻勢を仕掛けて主導権を握るべく、旧チームからレギュラーで打撃センスのある小川(センター)を秋の5番から2番に上げ、同じく経験豊富な1番山本(サード)とのコンビで単に送るだけではない攻撃パターンを構築。どちらかと言えば3番の名頃(ショート)くんのほうが2番に近い役回りで櫻井くんへチャンスを繋ぎ、なおも櫻井とともに旧チームから中軸を担う5番喜村(レフト)、昨秋は2番を打ち、粘っこい6番井中(セカンド)、昨秋4番を打った7番越尾(ファースト)、春のラッキーボーイ的存在だった8番紙谷(ライト)という下位まで実力者揃いの打線で大量点を狙う。
仮に中軸からの攻撃でチャンスが出来れば、井中くんが繋いで越尾、紙谷が返し、下位からチャンスを作った場合には山本が犠打で送って、2番小川がポイントゲッターを担うという攻め方も出来る。どこからでもどういう形でも嵩にかかった集中攻撃を繰り出せる極めてハイレベルな陣容が整っていると言えるでしょう。
決して大げさではなく、安定して点をとれるという意味では、出場校中でも随一のチームだろうと思っています。

・夏へ向けて・・・ →狙い通りに主導権を握る勝ち味の確立
あくまで「頂点を目指す上では・・・」ということですが、やはり投手力に少なからず懸念材料があることは否めない。ただ、選手別の記事で書いたように、扇本、樫田の両左腕を中心に枚数自体は揃っていますから、最後の夏、どうにかこうにかやり繰りさせつつ、「5点打線」を常とした攻撃陣が先手先手を取りながら試合を支配していく流れが出来れば、初優勝も決して遠いところにある目標ではないでしょう。
当然、未だ実現していない2強を始めとした対強豪私学相手の勝利は必須ですが、今や実現させたとて「殊勲」とは言えないところまで差は詰まっているのかなと。

今夏の予想、個人的には先頭の天理を追いかける第二集団の中でも智弁、奈良大、高田商らを差し置いて先頭を行くのがこのチームだと見ているくらい。その真価を必ず夏に見せてくれるものと期待しています。



明日は一条を特集予定です。 

第97回選手権奈良大会特集 注目選手紹介 投手編(2)

秋~春を終えた2015シーズンの奈良県、投手というカテゴリの中で最大の驚きを提供しているのは秋8強、春4強入りと古豪復活の機運を高めている御所実の2年生エース山本(右腕)だろう。昨夏の時点で181センチ、84キロという恵まれた体格。無論、現状その域にはないですが、投球フォームなどは秋山拓巳(阪神)の高校時代(秋山は3年になってから振りかぶって投げるのをやめたので、その前の時点ということですが)を彷彿とさせるところがあり、また春以降リリーフ役に回ったことで、「御所の大魔神」とでも言うべき風格さえ漂ってきた。そう、この投手の何よりの魅力はピンチを迎えようと、表情も制球も変わらず、自分の投球に徹することが出来る下級生離れしたマウンド度胸です。
球速は意外に130キロ前後くらいのようで、空振りをバンバン奪うというよりも見るからに重そうな球質でバットを押しこんでいく。変化球はスライダー(横)とカーブが主な球種、このタイプの割に制球が良いので、カウントも稼げますし、上手く打者のタイミングを外して、ゴロを打たせることができるのも魅力ですね。
今後、ストレートの球威・球速を増し(常時140キロ前後くらい)、落ちるボールの習得など投球の幅を広げ・・・といったいっそうのスケールアップを遂げていく必要はありますし、牽制、クイック、フィールディングなどにも磨きをかけていって欲しいですが、残り1年でそれらをクリアしていき、県を代表する投手へと育っていく可能性は十分にありそうです。
その山本くんを追うように急成長してきたのが1学年先輩の右腕藤田。この春先発投手として全試合に先発。殆どの試合で5~6回くらいまで投げて試合を作り、リリーフ役の山本に繋ぐ好投。昨年のセンバツに出ていた報徳・中村くんみたいにいい感じでバラつくのが踏み込みを許さない要因になり、また配球的にもそこをプラスに作用させながら小気味良く投げて翻弄していく上手さが有ります。
ただ、これも去年の中村くんとよく似ているのですが、3巡目くらいになってくると逆にストライクが揃うような形になって対応を許し始めるので、そこで山本くんへの継投というケースが定番になっていました。決して遅きに失する事なく的確なタイミングで決断していく監督さんの嗅覚自体は確かながら、あえて言うならイニング途中ではなく、もう5回なら5回でスパッと代えてしまうというのも1つの作戦なのかなという気もしたり・・・
その点は春の戦いを経て、夏にどうなっていくのか注目しているポイントだったりします。


次は春準優勝の橿原学院。春はいずれも3年生の4投手が投げましたが、軸になるのは下級生の頃から経験豊富な扇本樫田の両左腕。個性という意味では制球にやや難がありつつも、縦スラの切れがよく空振りをとれるエースナンバーの扇本くんに分があり、一方の樫田くんはまとまった好投手タイプ。派手さはないですが、扇本くんが早めに降りたケースなどで淡々と試合を作り直す投球が光り、夏に向けてもう少し球威・球速が増してくれば、夏のエースナンバー奪還も現実的か。
この他、宮内くんは184センチの大型左腕。実戦経験がまだ少なく、春は打ち込まれるケースが多かったものの、さらに力をつけているようなら楽しみ。春の16強、8強で好投を見せた島田くんは4人の中では唯一の右腕で、小柄なテークバックのやや変則的なタイプ。目先を変えられる緩いボールも持ってたりで、強豪校相手にも「行けるところまで」という形で投げさせてみても面白いタイプなんじゃないかなと。

ここで智辯の登場。なんといっても注目は1年生ながら昨夏の甲子園で登板の機会を得、勢いのある速球で好印象を残した村上だろうと思いますが、秋に観た時は全体にリズムが良くなくて、先発で長いイニングを投げるとなると少し考えすぎるところがあるのかなあ・・・という風に見えました。
この点、春はエースナンバーの左腕松田くんか2年生の左腕藤田くんが先に投げて、村上くんはリリーフに回っていたよう。2人が良くなっているようなので、今夏に関してはその形が一番ハマるのかなあという感はありますね。

忘れてはいけないのが、この世代では早くから評判になっていた平城の小さな快腕鷲尾ですが、大会前半から強豪と組まれ、なかなか上位へと勝ち抜けない大会が続いています。彼に関してはかなり早い段階から書いてきた投手ということで、今回あえて特徴等については触れませんが、左腕の小林という投手が公式戦で1年ぶりの登板を果たし、夏への目処がついたのは収穫で、これによって鷲尾くん1枚に頼らざるを得なかった投手陣の問題が解決するようなら、これまでよりは少ない負担で投げられるはず。
最後の夏、持ち前の力強いまっすぐでゴリゴリ押していくピッチングが見られるか、注目したいですね。 

秋4強、春8強と躍進した奈良北のエースは左腕堀川。典型的な実戦派左腕というタイプで、春は智辯を相手に2失点完投勝利の栄誉も。また、2年生の2番手投手芝田も同系統の左腕で、秋は智辯との3位決定戦に好投、春もシードがかかった8強の高田商戦の先発を任され、5回無失点とよく役割を果たしました。

秋8強の郡山は下級生時から経験豊富な技巧派左腕青井くんと180センチ越えの速球派右腕崎山くんの二枚看板。春は強打の磯城野に屈して、観る前に負けてしまったので、なんとも言えないですが、資質の高い投手たちであることは確かなので、強豪私学としては早い段階でぶつかりたくないチームの1つでしょうね。

近年上位常連の香芝は1年秋から主戦クラスで投げていた変則右腕の森嶌が中心ですが、昨夏登板があった本格派右腕の和田も復調してくるようなら力のある2枚が揃うことになります。

春8強の一条は近年の同校エースっぽいあまり力まずに腕を振っていくフォームを継承しているエース右腕原田と大型サイドハンド密陽(みつひ)の布陣。旧チームから投げている右サイドの神山くんが復帰すれば、いっそう分厚い体制になりますが、ここはとにかく守備ですよね・・・(あえて打つこと重視で挑んでいる体が潔く、観る方としては面白いですが)。
同じく春8強の女子大付は1年トリオで春季大会を盛り上げた一角三田がエース早崎との継投で夏の健闘も楽しみ。ようつべにうpしている方のおかげで多少見させてもらったのですが、16強くらいまでは頻繁に顔を出してた10年前くらいにいた反田くんとか寺村くんとかを思い出させる好投手だなあ・・・と。彼らがマックス135くらいは出てたと思うので、2年後にそれくらいまで行くのか、あるいは越えるのか。
ドットコムの記事を見て、まず部員が26人もいることにたまげましたが(強かった10~15年前くらいでもその半分強くらいがデフォでしたから)、競争の多い環境も刺激に出来るという点は大きなプラスになるでしょうね。 

奈良は昨秋天理を相手に「あわや」の快投を演じた2年生右腕の増田を中心に分厚い投手層で注目。増田くんは今春やや調子が悪そうでしたが、代わりに左腕下井くん、ショートリリーフで登場し、まっすぐの速さが目を見張った杉江くんらが台頭したのは大きい。

やはり昨秋天理打線を相手に好投を見せ注目された五條の2年生右腕中内くんも夏の活躍が楽しみな一人、2年生では奈良朱雀の右腕前田も荒削りながら大型の右腕で角度のある投球が見もので、この夏どれくらいまとまってきたか注目したいなと思っています。

この他、春の智弁戦で延長を投げ抜いた関西中央の右腕、 添上の上田、磯城野の大西(2年)も力がある。登美ヶ丘は山野小幡林田、桜井は右腕三戸、右サイド大西、左腕平尾(1年)、王寺工は池内豊田(ともに右腕)、青翔は中山金山元村、帝塚山は徳永西木家城らによる継投を駆使して勝ち抜きたいところです。

トリを飾るのは畝傍の強力投手陣。その中心に君臨する坂本くんは、秋に不完全燃焼のまま敗退したことで、成長を掴みきれていませんでしたが、この春は昨夏のリベンジに燃える奈良大付を相手に延長タイブレークを投げ抜いて返り討ち。
その内容も試合後半に足の痙攣を負い、終盤は幾度もサヨナラ負けのピンチを背負いながら驚異的な粘りで凌ぎ切り、タイブレークでは試合を決める3ランを放つおまけ付きでしたから、 ただただ圧巻という以外に称えるべき言葉が見つからない大立ち回りでした。
とはいえ、今年はシードも逃し、彼1人で投げ抜くには酷な状況。それだけに同じ3年生左腕の四方や右腕上西、1年生右腕の吉永植村ら控え投手陣の頑張りも重要となってきます。とりわけ、勝手に「畝傍のペローン」と読んでいる変則左腕の四方くんは坂本くんに比肩する能力を持ちながらも、立ち上がりに制球が乱れて失点するケースが続き、印象を悪くしているのが惜しい。自ら崩れる場面さえ減ってくれば、そうそう打たれる投手ではないことは下級生時代からの登板内容が証明しており、最後の夏、なんとか一皮剥けて甲子園を掴む原動力になってもらいもの。

第97回選手権奈良大会特集 注目選手紹介 投手編(1)

来週発売される「野球太郎」への営業妨害としてw今夏の奈良大会での活躍が注目される選手たちを紹介。記事自体は分けませんが、一度に書ききれないので、徐々に上書きしながら3~4日でまとめきれればなと。
また、練習試合の情報も幾つか取得してはいるのですが、あまり書くと拙いので、基本的には知らないふりをしてw春までの情報ベースで書いていきます。

※特に表記のない選手は3年生です。

本命と目される天理からは、まずセンバツでも力投を見せたエースナンバーの齋藤(左腕)。 既に全国区の投手ゆえ多言を要しないとは思うが、安定した制球力を基とした打たせて取る投球を武器に、昨秋以降公式戦登板時に一度も試合を壊すような場面がないのは圧巻の一言。
攻撃面でも珍しい「2番投手」として打線のつなぎ役を担い、先発しない試合でも外野手として出場するケースが殆どだったのですが、野手陣のレベルアップにより、夏は投手に専念することができるかもしれません。
昨秋大阪桐蔭を相手に完投勝利を収めその名が知れるようになった森浦(左腕 2年)は春の県大会4強高田商戦で終盤に逆転を許した内容こそありましたが、新チーム以降齋藤との二本柱で投手陣を支えてきた実力者。相手に流れが傾いた局面での落ち着き、我慢強さという点ではまだまだ齋藤に分があるものの、まっすぐのキレ、球威では上回るほど。制球面にも破綻がない貴重な左腕ですから、夏にはしっかりとコンディションを整え、春のリベンジを果たして欲しいところ。
また、現状3番手ではありますが、王子も長身から投げ下ろす力感のあるまっすぐが魅力の右腕。フォームの合わせやすさと球種的にもスライダーとのコンビネーションが殆どということで素質の良さを公式戦では活かしきれていないものの、ボール自体は良いですし、全体に低めに集まってくれば、県レベルでそうそう打たれる投手ではないはず。練習試合でも積極的に使われているようですし、自信をつけて夏に挑むことが出来れば、控え投手に留まらないインパクトを残すことができるやもしれません。バリエーションとしても右腕が1人入ってくれば変わってくるところが大きいですから、その台頭が強く望まれます。

この他では大型左腕野田くん、2年生の仲野くんあたりのベンチ入りが有力か。その上でやはり気になるのは橋本くんですが、まだ本番まで1ヶ月ちょいあるので、焦らず万全の調整に努めてもらいたい。 どうなるか予想はできませんが、ただただ間に合って欲しいとそれだけですね。


同じく春夏連続を目指す奈良大付からはもちろん今年度の県下No.1投手坂口が挙げられます。センバツでの甲子園初マウンドは県や近畿での彼を知っている人ほど物足りない印象が拭えなかったはずで、管理人も当時の記事に「坂口くんはまったくボールが来てなかったなあ・・・一冬越えて体は出来てきてるように見えたけど、代わりに最大の持ち味であった躍動感が失われ、低めに伸びるような独特の球質も損なわれていた。」と記しました。とりわけ低めに投げきれない甘いコースはポンポン長打にされていましたから、そこは本人にとっても大きな課題であり、今後に向けての糧となったことでしょう。
ただ、同記事中でも「そんな中でも相手の強打線を3点に抑えられるわけですから、やっぱり並の投手ではないなとは思うんですけどね・・・」と付け加えたとおり、結果として大会を制することになった敦賀気比を相手に再三得点圏にランナーを背負いながらも要所を締め、粘り強く投げられていたのも事実。打者の左右問わず内側のボールを「組み立て」として難なく機能させていけるあたりも、やはり高校生としては大きな強みだなあと思いますね。
その点、あのマウンドで初めて彼を見たという方にとっては純粋に「評判通り良い投手」という実感だったのかもしれません。

早いもので最後の夏になりましたが、この投手には灼熱の照らすマウンドで気迫いっぱいに吠えながら相手チームの前に立ちはだかる姿が一番よく似合います。その勇姿を1日でも長く見ていられるような夏の健闘を願っています。

その奈良大で成長著しいのが184センチの大型右腕中山。 スケールの大きさではエースをも凌ぐと評される好素材は2年秋が公式戦デビューと遅咲きながら、癖のないフォームから140キロ前後のまっすぐを角度良く投げ下ろす大器。西浦健太(天理~法大)のようにスピードで見せるというよりは、角度があって球持ちも良く、手元で思った以上に伸びてくる打者にとって嫌らしさのある球筋なんだろうなと。センバツでは1イニングだけでしたが、気比の強打者たちを尽く詰まらせていました。
このタイプの例に漏れず、ランナーを出すとやや脆さを見せますが(春の大会は相手が特に巧者で俊足揃いの畝傍だったこともありますが)、制球があまり乱れる方ではないので、そうそう大崩れするようなケースはないだろうと思っています。
来る夏の大会、ノーシードからの戦いとなる奈良大ですから、(特に初戦から勝ち上がらなければならないとなった場合には)中山をいかに使うかが鍵になってきます。確かに打線は打てない方なので、坂口くんを使わず、先に失点を許したまま・・・となってしまっては悔いが残るでしょうけど、そのリスクとも闘いながら、どういう用兵をしていくのか。田中監督の采配に注目ですね。

春季大会王者高田商のエースは2年生右腕の石橋。身長は170センチちょっとと小柄ですが、躍動感のあるフォームから腕を振って130キロくらいのまっすぐと落差のあるカーブや微妙に手元で動くようなボールも投げてるのかな?苗字が同じだから余計にそう思うのでしょうけど、どこか明徳時代の石橋良太(Honda)に似たタイプにも見えます。やや投球に波があるタイプではありますが、投げるスタミナ自体は十分に持っていて、早いイニングで失点がかさんでも黙々と投げてゲームを作り直せる粘り強さも魅力。この夏はもちろんですが、もう1年でどれだけ球威球速が上がっていくかも非常に楽しみな逸材であると言えるでしょう。


3校分だけで文章量がとんでもないことになってしまった(汗)一旦ここで区切ります。 

15春季奈良大会 4強&決勝の展望

いよいよ残り3試合(3決があったかどうか忘れてしまったので、あるなら4試合)となった今大会。大本命がこのまま突っ走るか、それとも・・・


決勝
高田商×橿原学院
昨春、昨秋に続く対戦。昨春は橿原学院、昨秋は高田商が打ち合いを制しており、2度の対戦を知るメンバーも多いだけに、まさに雌雄を決する一戦!高田商は14年ぶり、橿学は悲願の初タイトルをかけての決勝戦となります。
昨秋は高田商打線が橿学・樫田くんを捕らえて序盤から4点のリード、試合を優位に進めましたが、なにしろ今日の試合で勢いづいた打線が同じような流れを目論見、橿学投手陣に襲いかかるでしょうから、橿学としてはそれをひとまず押しとどめるのはもちろん、逆に2~3点先取して自分たちに主導権を持っていけるようなら・・・
リードして終盤を迎えた時に初優勝への重圧が生まれるというのもなくはないでしょうけど、櫻井くん、扇本くん、喜村くんら近畿大会経験者も多く、そうそう呑まれることはない・・・はず。

天理×高田商
今大会初登板となった3回戦の7失点から一転、8強では強打の奈良北を相手に再三得点圏に走者を背負いながらも粘り強い投球を見せて見事な公式戦初完封を記録した高田商の石橋。
この2年生が全国レベルの天理打線を相手にどれだけの投球を見せてくれるのか。シードを獲ったから温存云々の考えは一切無いでしょうし、投げるスタミナ自体もあるようなので、頭で行くこと自体は有力でしょう。
躍動感のあるフォームから腕を振って130キロくらいのまっすぐと落差のあるカーブや微妙に手元で動くようなボールも投げてるのかな?苗字が同じだから余計にそう思うのでしょうけど、どこか明徳時代の石橋良太(Honda)の下級生時に似たタイプにも見えます。ともあれどこまで通用するのか楽しみだなと。

一方、天理の方はシードも獲ったし、夏に同じシチュエーションを迎えた場合の予行演習という意味でも、初戦以来に森浦を使ってくるか。エースの内容がいいだけに霞みがちですが、彼とて相当な実力者ですから、そうそう打たれることはないでしょう。

 
御所実×橿原学院
古豪御所実は87年夏以来、春に限れば74年以来のファイナル進出(いずれも当時の校名は御所工)を、橿原学院は近年届きそうで届いてこなかった県大会史上初の決勝進出がかかります。
お互いにシード獲得は通過点。さらなる高みを目指す勝利あるのみの一戦となりそうです。

先発について、御所実に関しては、これまでどおり藤田くんが濃厚ですが、橿学は前の試合6回で降りた扇本くんか、投げなかった樫田くんか、高円戦先発で好投、女子大戦もリリーフで投げて試合を締めた島田くんかで予想が難しいですが、定石通りで行くならやはり扇本くんなのかなと。

御所実は前の試合、藤田くんが一条打線に捕まり、早いイニングで山本くんへ繋ぐ形になるも、山本くんの好投に打線が応え集中打で逆転。改めて底力のあるところを示しましたが、やはり基本の戦い方は先行逃げ切り。ここまで来たので、敢えて山本くんに1試合を託すのも面白いかなと思うのですが、後は明日どうなるかを見てみましょう。
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